2012年 12月定例会 討論

全議案賛成(意見付与)

いろいろ討論で言っていただくと,後のほうは何を言おうかと迷ってしまうところが出てきますが,私は議案第80号から90号までの全議案に賛成の立場をとります。賛成に当たっては,幾つかの意見を述べさせていただきます。

 先ほど,森川議員の討論を聞いていまして,庁舎の問題のことを聞いていますと,確かに行政側の最初の計画には問題ありますが,やはり議決をしていく,その過程で審議をしていく議会の責任ということを改めて深く感じたところです。
 それでは,議案の順番とは前後しますので,よろしくお願いします。
 まず,議案第86号 男女共同参画宣言についてですが,この宣言をすることでやはり実現するべきは男女共同という以上に,年齢,性別等に関係なく,やは り一人一人の市民,住民が,やはりそれぞれの持っている能力を最大限に認められて,活動できる世の中,地域社会というのを実現していくということであると 思います。その意味で,私,実は男女共同ということに余りこだわってはおりません。そのような中で,自治体としてしっかり一人一人の市民が行動するように 実現していただくということを期待して賛成の立場をとりますが,達成度なども含めて,やはり行政というのは,実現というのをチェックしていかなければいけ ないというふうに考えております。
 男女共同参画,先ほどの話ですが,女性の話が非常に出てくるわけですが,現在,国のほうでも出ておりますが,母子家庭と父子家庭で,まだ実はその差があ るという状況は改善されておりません。つい最近も,若干改善されておりましたが,就労支援などの部分で,まだいまだに差がある。そのようなことについて も,やはり埋めていくべきですし,その意味では,女性の参画ばかりではなく,やはり男性のほうにも不利益があるのではないか,そのような視点というのをやはり忘れてはいけないというふうに考えます。
 また,見直し時期ということに関連してですが,先ほど,南条議員の討論にも出ましたが,ジェフリーすずかという,一般呼称で使われておりますが,電話, 聞きますと,ジェフリーすずか,104で聞くと,ジェフリーすずかで出てきません。男女共同参画センターというふうに言わないと出てこないわけですが,こ の呼び方につきましても,これから公共施設の更新というふうなことを考えたときに,やはりこの神戸中学校地域,幾つか公共施設あるわけですが,神戸公民館 の更新というふうなことを考えたときに,新しく建て直すのではなくて,例えばここの場所に移してはどうかというふうになった場合には,恐らく呼び方を考え 直していかないといけないという時期が来るのではないか,そのように考えます。それをやるかやらないかは別としてですが,そのように考えますと,そういうふうな時期を踏まえて,やはりこの宣言についても,実態含めて検証して,再評価していく時期を,やはり議会も考えていかなければいけないのではないかとい うふうに考えます。

 次に,平田野中学校新築移転に関連する議案87号から90号に関して,先ほど,森議員も含めて,いろいろ出ておりますが,今回,市議会からの提案を酌み取りながら,市内業者の参加がふえるように,そのように動いたということは,その点については,行政の取り組みについて評価するものです。しかし,87号 に関してですが,後藤議員の質疑であるとか,一般質問を通じて,やはり,正直な話,市の動きについては,一抹の不安というのは拭えないです。しかし,質問に対しての答弁で,市として問題ないと判断している,また市として監督及び責任を意識しているということ,またリスクを管理,相応にされていくということ を考えて賛同するものです。
 先ほど,森議員の扇風機の話がありましたが,扇風機の設置のほうは,確かに,必要とは思いますが,同時に,やはり保護者のほう も,冷房漬けになっている子供たちの生活習慣ということを見直さないと,恐らくそのような,空調は切りがなくなってしまう,電力使用にも切りがなくなって しまうのではないかと思います。冷房漬けになっていない子供たちは,暑さに対しても相応の対応力がある,それは健康にとっても非常に重要ということですか ら,その点も考慮していただくようにするべきではないかというふうに考えます。

 戻りまして,議案第80号のほうに戻ります。議案第80号 平成24年度鈴鹿市一般会計補正予算(第3号)ですが,今回この補正予算につきましては,災害復旧関連のお金というのが非常に出ております。確かに,豪雨災害,庁舎への落雷被害も含めてそうですが,災害の復旧関連の予算については,確かにこれま での気象条件とは大きく違う世の中になっている,そういう意味では想定外という言葉があることは確かだというふうには考えます。しかし,そのようなことを 想定外,想定外と言っていても仕方がないわけで,想定外なんていうのは,想定したらできることなので,今後,鈴鹿市における危機管理のあり方,考え直すきっかけにすべきだというふうに考えます。
 豪雨災害の被害について,例えば稲わら流出,道路,地下道の冠水というふうなことが出ております。今回の予算では,個別の復旧対応というふうになってお りますが,やはり集まってきている情報をもとに,危機管理室が中心となって対策をやっぱり考え直さなくてはいけない,稲わらについても,過去から大雨が降 ると,いつもいつも港に対して,稲わらが流れていっているという被害は変わらないわけなので,それをどうすれば,ゼロにすることは不可能にしても,いかに 被害を減らすかということは,その復旧にかかるお金を減らすということにもつながりますから,そのようなことを含めて危機管理室で,全体的な問題を把握, そして個別の対応を担当課におろしていくという流れにするべきだというふうに考えます。
 道路の被害について,種々出ておりますが,これからやはり,インフラの老朽化ということの問題もあります。そのような調査も踏まえながら,調査の中で単 なる老朽化だけはなくて,やはり周辺状況も含めて,災害リスクも調査事項に取り入れていくことが必要ではないか,その上で更新計画を策定していくというこ とがひいては災害に対してのリスクを下げていくことではないかということが今回の補正予算の状況から見えてきていると,やはり議会としても,そのような動きをとっていくように,行政の方に伝えるべきであるというふうに考えております。
 冠水被害,種々出ております。鈴鹿川,鈴鹿川ではないですね,鈴鹿川から東側の,特に市街地の冠水被害というのが注目されておりますが,今回,補正予算 の中で,補正予算の中の被害では非常に見えておりませんが,金沢川の一番下流域,河口部のところの住宅地で冠水被害が出ています。そちらに対しては,災害 見舞金としては支出されておりますが,抜本的な解決にはつながらない,毎回毎回つかるというふうな状況は,恐らく変わっていかないであろうということを考 えれば,上流域での排水対策のみではなく,やはり上流から下流に流れるわけですから,河口部での災害リスクについて取り組んでいかなければいけないという ことがこの補正予算から見えるのではないかというふうに考えます。ですから,鈴鹿市に対しては,三重県と協議をして,また交えて対策に取り組んでいただく よう,意見を申し述べたいと思います。

 電気自動車急速充電器の設置に関してですが,9月の補正予算で市長公用車としてフィットEVの導入が決まったわけです。その点については,その後走って いると,これEVですかという形で,よくのぞき込んでもらえますということを,ちょっと市の担当の方から聞いたりしていて,そういう意味では非常に意義の あることだったなというふうに考えます。しかし,最初の導入の段階で普通充電で導入ということで,予算が立てられたわけですが,もうその時点であるにもか かわらず,今回の補正予算では,現計予算で事前事業を推進しており,それに対して補正予算で対応するという動きですね,このような動きというのは,はっきり言って無駄が多いです。なぜならば,電気自動車を導入する時点で普通充電だけではなくて,急速充電器が必要になることは当初から予想されているわけですね。それは私も一般質問のほうで,電気自動車導入に際しては急速充電器の設置ということも言っていたわけです。そのようなことがあるにもかかわらず,結局,普通充電器で最初導入としながら,考え方が変わって,急速充電器を導入するということは,これはもう二度手間,三度手間,このような無駄をなくしてい かなければ,やはり税金の使い方の無駄だけじゃなくて,行政の無駄自体がなくなっていかないんではないかというふうに考えます。
 これは,やはり議員の皆さん,そうですが,やはり一般質問の中身に対して,行政がどれだけ真摯に話を聞いて取り組むかということを,私たちに問いかけられていることだと思います。
 そしてもう1点ですが,この電気自動車ということに関してですが,課題点というのは,前回の補正予算での電気自動車導入に関しては,それは産業振興部の 所管,今回の急速充電器については,環境部所管ということで,別々になっております。これもまた無駄ですね。今後,電気自動車に関しては,スマートグリッ ド,スマートシティー,HEMS,ホーム・エネルギー・マネジメント・システムというふうな形で,いろいろ取り組みが出てくるわけですか,鈴鹿市として は,もう環境としての取り組みではなく,やはり新産業創出という切り口から,産業政策として位置づけて,これから一括で取り組んでいくべきだというふうに 今回の補正予算からも考えております。そのような点を,やはり行政側に私たちは改善を求めるべきではないかというふうに考えるところです。

 ともかく,これから100年先を目指していこうと思えば,私たち地方自治のほう,しっかり取り組んでいかなければいけないわけですね。82号につきまし ても,議会で公聴会を行うということが議会基本条例で決まったことで改正が起こってくる,それも自治法改正等々で,地方自治に関して問われてくるものが多 いわけです。これを機会に,私たち全体で考え直していくということが,今回の種々の議案,また補正予算等から見えてくると考えます。
 ぜひ皆さんの御賛同をよろしくお願いしたいと思いまして,私の討論を終わらせていただきます。