2023年 9月 一般質問

1 主権者教育の充実について
 (1) これまでの主権者教育の状況は
 (2) 学習指導要領に合わせた市独自教材の作成を
 (3) 多様な主体の参画について
 (4) 教育大綱との関係について

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○25番(中西大輔君)
 おはようございます。議席25番,市民の声,中西大輔です。
 2日続けて同じ時間だと,初めてのような,何かよく分からない気分になりますが,本日は通告に沿って,主権者教育の充実と公正な選挙について,お聞きしたいと思います。

 私も,自分の選挙だけではなくて,ほかのまちの同志というか有志,友達の議員さんの選挙を手伝う際に,カラスという形で選挙カーに乗ることがあります。そうすると,子供さんたちから手を振られたり,声をかけられるということが結構ありまして,嬉しく,楽しく思うときがあります。恐らく,子供さんたちからすると,選挙カーに乗っている人に対する先入観がないからだと思うんですけれども,しかし,年齢が上がってくると,視線を冷たく感じることや無関心を感じることが増えるように思います。そのことを考えると,投票率の低下とも関連すると思うのですが,市民の皆さんが市長以下行政と議員や議会の役割について,先に別の価値観が入った情報が入ることや,そもそも知らない,よく分からないということがあるからだろうと考えました。

 また,子供の身近には自治会があって,住んでいる地域をよくするための要望活動や地域の祭りなど,いろいろなことに取り組まれております。学校には学校運営協議会がありますし,鈴鹿市ではまちづくり基本条例に基づいてまちづくり協議会があること,そうして身近な自治と鈴鹿市の仕事がつながっていること,自分たちもその一員だということを伝えているのかなと考えたりします。

 子ども議会や子ども会議,結構,傍聴させていただいておりますが,市議会の存在があまり語られていないように感じることが多いです。どちらも行政側のイベントだからかもしれませんが,課題は多くて,改善の余地は多いと考えているところです。

 一例として,子ども議会のほうで地産地消を取り上げた生徒さんがいらっしゃったんですけれども,そのとき地産地消推進計画だけ説明されて,地産地消推進条例を説明されていなかった,条例に基づいて計画が行われているのに条例の説明がなかった,条例は議会のほうで制定した,このようなことが伝わっていないのはどうなのかなと私は考えていました。

 そして,主権者教育ということについて,主権者である市民の選挙によって市長を選挙するだけではなくて,同じく議員も選出して,その議員によって構成される議会があって初めて二元代表制ということが成り立つわけです。そういう意味でいうと,議会をしっかり取り上げることというのは,主権者としての学びの中で重要かと考えるところです。

 そのように考えると,学校の主権者教育はやはり教科書だけで行うのではなくて,教育内容そのものの中に鈴鹿市のデータや市の仕組み,地域自治や地域政治のありのままを入れることが大切だと考えました。

 私自身,鈴鹿市しあわせ環境基本条例策定の検討委員でしたが,このときに,条例をつくるなら小学校5年生,6年生でも分かる言葉にするべきだということを発言したりしておりますし,議員になってからは地域,住民自治,若者参画などをテーマに取り上げて,主権者教育というのは,2013年に初めてその内容を取り上げさせていただきました。

 そこで,まず2021年12月に行った質問以降,鈴鹿市の主権者教育ではどのような取組が行われているのか,文部科学省から公開されている主権者教育指導資料,主権者として求められる力を子供に育むためにやこども基本法を踏まえながら,直近の取組状況などの説明をお願いしたいと思います。


○議長(山中智博君) 教育長。
              〔教育長 廣田隆延君登壇〕

○教育長(廣田隆延君)
 皆さん,おはようございます。
 それでは,中西大輔議員御質問の主権者教育の充実についてのうち,1点目,これまでの主権者教育の状況はについて答弁を申し上げます。

 平成27年6月,公職選挙法の改正により,選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられました。さらに,平成30年6月の民法改正により,令和4年4月1日から民法に規定する成年年齢が満18歳以上に引き下げられるなど,政治や社会が児童生徒にとってより身近なものになるとともに,自ら考え,積極的に国家や社会の形成に参画する環境が整いつつあります。このような社会の変化に伴い,小中学校における主権者教育の重要性はより増していると認識しております。
 また,平成29年に改訂されました学習指導要領でも,新たに主権者教育の充実が示されたことも踏まえ,継続して取組を進めております。

 主権者教育に関する教育内容を扱う教科や学習活動につきましては,社会科や特別の教科道徳,特別活動等がございます。

 具体的な学習内容を申しますと,小学校6年生の社会科では,わが国の政治のはたらきについて,選挙は私たちの代表者として政治を行う人々を選ぶ大切な仕組みであることや,私たち主権者である国民の意見や要望を反映させるためにも選挙権を行使することは大切であるという意義についても学んでおります。また,将来,有権者となる子供たちの政治意識を高めることを目的とした模擬選挙体験を実施し,1票の意味や重みを考えるといった学習も取り入れております。

 中学校社会科の公民分野では,小学校での学習を土台とし,国民によって選出された代表者が政治を治めるという議会制民主主義の仕組みを理解するとともに,主権者としての政治参加への在り方について考えることを通して,民主主義に関する理解を深めております。さらに,地域社会の一員として,主体的に地域の課題解決に関わっていく力を育成するため,社会科や総合的な学習の時間に,地域の安全な暮らしを守るために,交通事故が多発している場所や防犯上の危険箇所等を調べて地域の安全マップを作成いたしております。

 家庭科においては,食品ロスの問題について,自分ができることを家族とともに考えるといった社会問題についての学習も深めております。

 なお,教科の学習以外でも,学級委員や代表委員,生徒会役員等を選出することは,選挙の仕組みや意義を学ぶ大切な機会であると捉えており,各校で取組を進めております。投票する際は,自分の意見を大切にし,立候補者の思いや考えをしっかりと聞き,学級や学校の現状をよりよくしていくためにはどの候補者を選ぶかということを考えさせ,大切な1票を投票するよう指導もいたしております。

 そして,現在,中学校では,多様な性に対応できるように制服を見直したり,髪型に関する校則を見直したりする等,生徒会が中心となって,議論する場を設け,意見を聴取するなど,生徒が主体的に学校生活の課題を見いだし,解決するため,合意形成を図っている取組を進めています。

 このように,様々な教科や学習活動を通して,学校全体で主権者として求められる力を育成いたしております。
 以上でございます。

○議長(山中智博君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕

○25番(中西大輔君)
 ありがとうございます。最後,教育長が答弁された部分は,先日の子ども会議の中でも生徒さんのほうにいろいろおっしゃられていたので,そのことをしっかり取り組まれているなというのは感じました。

 それでは,次の論点ですが,鈴鹿市独自の教材作成ということについてお聞きしたいと思います。
 こちらのほう,2013年12月の一般質問のほうで取り上げさせていただいて,当時の教育長から,新たに設置を予定している教育指導課において,本市の資料に基づいた教材作成とその活用について指導・助言を行い,各学校を支援したいと答弁をいただきました。

 その後,2015年4月に小6向けの副教材,実物,こちらなんですけど。「わたしたちのくらしと政治(鈴鹿市版)」が作成されています。内容は,教科書に沿った形で資料を鈴鹿市版にしているというものです。そのときから8年が経過したわけですが,やはり鈴鹿市独自の教材としてアップデートをする時期と考えます。

 文部科学省の指導事例では,主権者教育について,小3,小4,小6から中学校の公民的分野と学習段階に応じて幅広く取り扱われて,事例も紹介されております。
 ただ,中学校の指導事例のほうを見ると,3.単元における主権者教育の充実に向けた指導のポイントがありまして,そこには行政職員から助言・評価を受けること,模擬選挙を実施することが書かれています。ただ,先ほど答弁にもありましたが,ここで示されている模擬選挙は,いわゆる首長選挙に関することだけであって,議会に関する記述が不足していると私は感じます。このままでは,指導計画を作成する際に,市議会の重要性が見過ごされる可能性があるのではないかなというふうに危惧するところです。

 また,市政に興味を持つための新しい教材を作成するに当たっては,やはり人口動態であったり市の財政状況,公共施設等の維持更新などの課題,市民の要望への対応の仕方などを詳しく記述しておくことは必須だと考えますし,また請願権や市議会との関係についても詳しく説明するべきです。

 財政についてですが,人口減少の可能性が高い中,公共施設等総合管理計画では,今あるものを8割に減らすことが目標とされています。また,経常収支比率については,質疑でも問いましたが,令和4年度決算で92%,それを計算で出すと,市の独自財源としては約32億5,000万円で動かしているということ,政策を選択していること,このようなことをやはり子供たちにも伝えるべきではないでしょうか。

 新しい政策を提案するのであれば,歳入を増やすか,歳出の見直しが必要で,その方法についても,子供にも考えてもらう機会を持つことは主権者教育の中でも大切なことだと考えます。大人であれば,そこを考えるのは当然だと思うんですけれども。
 昨年の子ども議会で,鈴鹿市における住民要望の対応についての答弁がありました。このようなことも,やはり子供に分かりやすいよう教育に組み込むべきです。

 こども基本法第3条第3項では,子供自身に直接関係する全ての事項に関して,年齢や発達の程度に応じて意見を表明する機会と多様な社会活動に参画する機会が確保されることが規定されています。こども基本法における参加権についても,やはりきちんと記述して教育に入れるべきです。

 市議会との関係ですが,これまでの子ども議会,子ども会議の話をしましたが,各議員の皆さん,議案審査はもちろんですが,一般質問などを通じて,市の課題に取り組まれて提案されています。地域の声を伝えることも皆さんは行っているわけですが,そのようなことも教育の中でしっかり伝えるべきではないでしょうか。子供たちが市政に関心を持つために,議会の議事録を見てもらうことも伝えてはどうでしょうか。過去の流れがあって今があるということを調べることは非常に大切だと思います。

 そして,請願権についてですが,憲法で保障されているということ,意見は市長だけではなく議会にも伝えられること,実際に東京都板橋区で小学生が議会に陳情を行った内容は,自分たちの遊ぶ公園,それを自分たちの考えも取り入れてほしいということを行って,実際に採択されたということもあります。そのようなことはやはり伝えるべきことだと思います。

 以上のことから,鈴鹿市独自の教材のアップデートは必要で,鈴鹿市の仕組みを子供たちに分かりやすく伝えるためにも,より多くの関係者の参画で作成することを提案します。例えば,教育関係の学生や若手の市職員,市議会も事務局だけでなく,議員も一緒に作ることができれば,より子供たちに意味のある教材になるのではないでしょうか。また,印刷物としてではなく,デジタル教材として作成すれば,社会状況の変化を柔軟に取り入れられますし,また大人の言葉で基本的な内容を作成して,それを生成系AIを活用して,年齢に合わせて調整すれば,時間も含めたコストを減らしながら,子供から大人まで通じる共通の教材になるはずです。

 せんだって,各地域の有志議員で桑名市のデジタルトランスフォーメーションの取組をお聞きした際,伊藤徳宇市長が私たちの目の前で,スラックを用いて生成系AIによる調整を実践されました。どういう指示を出すかという工夫は必要ですが,使えるということを実感しました。

 生成系AIの利用については,昨日,加藤議員が質問されておりましたが,情報漏えいの不安などがあります。それについては,市役所で使っているLGWAN環境から直接アクセスできないということもありますが,横須賀市では,OpenAIの規約でAPI連携による利用についてはAIの学習に利用しないとあることから,実際のLGWAN環境で使えるLoGoチャットを使っているということをお聞きしました。

 また,今回の質問に当たって,実は個人情報など,機密関係ということがないことを自分なりにも確認しまして,文章の調整,文字数であったり,時間であったり,いろいろなものを調整するために生成系AIを使いましたが,文書調整を効率的にできると実感しました。このような領域から,どんどん活用してはどうかと考えるところです。
 そのような考えの下に,鈴鹿市版の主権者教育教材の作成についてどのように考えるか,お聞きしたいと思います。お願いします。


○議長(山中智博君) 教育委員会事務局参事。

○教育委員会事務局参事(三浦洋子君)
 それでは,中西議員御質問の2点目,学習指導要領に合わせた市独自教材の作成をについて答弁申し上げます。

 教育委員会事務局では,平成27年4月に小学6年生対象の社会科補助教材「わたしたちのくらしと政治(鈴鹿市版)」を作成し,市内各小学校へ配付しております。
 この補助教材は,教科書で扱うわが国の政治のはたらきに関する学習について,鈴鹿市内の事例を取り上げ,そこに当時の教科書に沿う形で教材化したものでございます。児童にとって身近な地域社会の問題を題材として扱っているため,主体的に学習に取り組むことができるものとなっております。

 例といたしまして,鈴鹿市高齢者福祉計画にも記載されていますように,福祉や介護について考えていくことが地域づくりにおける大きなテーマの1つとなることから,補助教材では,鈴鹿市の高齢者福祉に関する取組を取り上げております。

 内容といたしましては,鈴鹿市の年齢区分別人口の移り変わりや市内の介護老人保健施設で働く介護士へのインタビューから,鈴鹿市では高齢者の割合が年々高くなっていることや介護を必要としている人がたくさんいるという事実に気づき,高齢者の福祉や介護について,市がどのような働きをしているのかを調べる学習活動が設定されております。また,市役所の担当課職員の話や民生委員,児童委員の活動についても取り上げられており,地域住民や関係機関,行政が一体となり,地域福祉の充実に向けた取組を進めているということを学習します。さらに,市の歳出と歳入に関する資料から,福祉以外にも様々な取組に対して税金が使われていることや,予算の決定に当たっては市議会が開かれていることも学習します。

 なお,市議会議員や市長の役割,投票の仕方などにつきましては,本市の議会事務局が作成いたしました「おしえて鈴鹿市議会」の動画資料と併せて指導することとなっております。

 このように,鈴鹿市を題材とした独自教材を通して,国や地方公共団体の政治の取組を捉え,国民生活における政治の働きについて考える学習を各校で進めておりますが,補助教材の作成から8年がたち,その間に,学習指導要領の改訂や鈴鹿市議会の議員定数の変更等もあり,加えて,次年度は教科書改訂の年になっていることから,新しい教科書の内容を踏まえた市独自の教材を作成していくこととします。
 引き続き,議会事務局や市の担当課等,関係機関と連携を図ってまいります。

 また,新たな資料といたしましては,市議会の仕組みや議員の仕事の様子などについて,子供たちが身近なものとして捉えることができるよう1人1台端末を活用し,議会中継の視聴や事前に収録した議員へのインタビュー動画などの活用が考えられます。加えて,子供の社会参画に関する関連資料として,令和5年4月に施行されたこども基本法や本市の議会事務局が運営する市議会こどもページを二次元コードで表示するなど,デジタルコンテンツの活用や生成系AIを活用した主権者教育の教材作成も考えられます。

 このように,新たに端末等を活用し,様々な関係者の協力も得ながら,より充実した教材となるよう内容を検討してまいります。
 以上でございます。

○議長(山中智博君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕

○25番(中西大輔君)
 最後,様々な関係者と関係して,協力も得ながら,より充実した教材作りに取り組まれるということで,期待しております。
 議会のことを事務局に聞いても,議員のことはなかなか伝わらないと思います。やはり議員のことは議員に聞く,議会に聞く,それが1番大事かなと思います。
 それで,最後の答弁の内容ともかぶってくるのですが,次に,多様な主体の参画についてお聞きしたいと思います。

 さきに挙げた公民的分野,文科省資料ですね,それの「民主政治と政治参加」では,外部機関・外部人材との連携が記述されていて,その中,「本事例の内容からは,議会,選挙管理委員会,財政部局等,地方公共団体各所と連携していくことが望まれる。」と書かれています。そういう意味でいうと,先ほどの議会の参画が非常に大事だということが記述されているわけですが,そもそも公民的な教育の分野では,外部の人々や機関などいろいろな方の参画と連携が大切になるはずです。

 そこで,鈴鹿市の主権者教育を進める際,市議会議員や行政職員はもちろんですが,いろいろな主体の方に参画を求めていっていただければ,主権者教育というものがより実践的で,現実的なものになって,生徒たちは市民としての役割や責任を学ぶことが深まるのではないかと考えます。

 例えば,現職議員が議会に関する部分について授業を行うことが考えられます。そのとき,先ほど挙げている市独自の資料を用いて事業計画を作成していただければ,それに沿う形で授業を行うことで,事業計画を作成する大変さも伝えていただくことができると思いますし,そうすれば学校現場と議会との間で理解が深まることも期待できるのではないかと考えます。

 子ども議会や子ども会議については,子ども家庭支援課と教育委員会で行ってきていますが,ここにもやはり議会のほうの参画を求めれば,子供たちが議会と積極的に関わることや女性議員の数も増えることが期待できるのではないでしょうか。
 鈴鹿市での主権者教育を多様な主体の参画で実践することについて,考えをお聞きしたいと思います。


○議長(山中智博君) 教育委員会事務局教育次長。

○教育委員会事務局教育次長(伊川 歩君)
 それでは,中西議員御質問の3点目,多様な主体の参画について答弁申し上げます。

 市議会の進め方や選挙の仕組み等につきましては,議員御指摘のように,市議会議員の声を補助教材の中に掲載することも考えられます。また,県議会議員が学校を訪問し,児童生徒に議員の仕事内容や議会の進め方等について説明していただく三重県議会事務局主催のみえ県議会出前講座の活用も考えられます。

 本市において取組を進める際には,児童生徒から政治的に争点となっている事例,事柄について説明を求められたり,議員個人の意見を尋ねられたりすることも考えられますことから,その実施方法等について慎重に検討する必要がございます。

 こうしたことから,多様な主体の参画については,他市町の優良事例を参照し,調査研究を進め,本市の主権者教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(山中智博君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕

○25番(中西大輔君)
 鈴鹿市子ども条例の策定,検討していますよね。子供の参画が書かれているわけですから,そんなに時間かけて取り組むことではないかなと考えます。

 それでは,この内容の最後にですが,せんだって令和5年度第1回鈴鹿市総合教育会議が開催されて,その議題の中に,教育大綱についてがあります。そこでは教育大綱の骨子案が示されていて,大きくは,昨日もたしか出ていたと思うんですけれども,人とつながり自ら豊かな未来を切り開く鈴鹿の子どもと大きな目標が掲げられています。この中には当然,主権者教育ということは入っているというふうに考えるのですが,しかし,その後,具体的な文言として主権者教育が見られないため,今回,ちょっとお聞きしたいというか,提案したいことがあるということです。

 資料1を映写してください。
 こちらは,先ほど言いました総合教育会議で提示された資料の中にあるものです。骨子案の基本目標には,(1)教育DXを推進し,Society5.0で活躍する力を育む教育内容を創造します,(2)保護者や地域とともにある学校づくりを推進します,(3)安全で安心できる学びの教育環境を整備しますが掲げられています。

 このページの後のほうに,それぞれの目標に関する説明というのもあるのですが,それらを見ても,どれにも主権者教育に関する表現,内容が見受けられませんでした。ですから,今後,教育大綱の策定を進められていくわけですけれども,やはり主権者教育を明記もしくは理解を促すための文言をしっかり追加していくべきだと提案したいと思いますが,考え方をお聞きしたいと思います。
                〔資料の提示を終了〕


○議長(山中智博君) 政策経営部長。

○政策経営部長(奥西真哉君)
 それでは,4点目の教育大綱との関係について答弁申し上げます。

 教育大綱につきましては,現在,次期教育大綱の策定を進めているところであり,総合教育会議における教育委員の方々の御意見をはじめ,学校関係者の方々やパブリックコメント等による一般の方々からの様々な御意見を踏まえながら,子供たちの将来に係る新たな教育大綱を策定したいと考えております。

 その中で,主権者教育につきましては,本市におきましても,子供たちが,将来,国や社会に参画していくための重要な教育活動の1つであると考えており,その趣旨につきましては,次期教育大綱におきましても,めざす子供の姿,基本理念,基本目標,それぞれの段階において,反映をしていくこととしておりますので,よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
ありがとうございます。こども基本法に,もう既に参加権について記述されている。条例をつくるのであれば,当然,法に書かれているから,それも記述する。記述するということは,子供の参加についてしっかりした取組をしていかなければいけない。このようなことをしっかり意識していただく,主権者教育ということに取り組んでいただくことを期待して,この内容については終わります。