2023年 2月 一般質問

4 計画策定に若者・市民参画の拡充を
 (1) 令和4年度事業の検証
 (2) 中高生をはじめとした参画機会の拡充を

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○17番(中西大輔君) 
 それでは,最後に,各種計画策定における若者・市民参画の拡充を,この重要な転機を前にお聞きしたいと思います。
 整理のために,まず第5次総合計画策定時の市民参画の状況説明をお聞きしたいと思います。あわせて,現行の総合計画2023と次期総合計画について,市民アンケートを基にした同様の手法で取り組まれていますが,市民アンケートの結果と,市民検討委員会への参加希望と実際の参加状況を比較して分かりやすく,また今回,市内高校や高等教育機関で行われた意見交換会について,それぞれ簡潔に内容などの説明と,その状況や結果をどのように評価,分析しているのか,説明をお願いしたいと思います。


○議長(宮木 健君) 政策経営部長。
             〔政策経営部長 森 健成君登壇〕

○政策経営部長(森 健成君)
 それでは,計画策定に若者・市民参画の拡充をのうち,令和4年度事業の検証についての御質問に答弁申し上げます。
 鈴鹿市総合計画の策定に係る市民参画の状況でございますが,まず第5次総合計画では,市民公募メンバー17人と市職員で構成する策定プロジェクトチームを政策の柱ごとに設置し,策定作業を進めました。
 次に,総合計画2023と次期総合計画では,いずれも市民4,000人を対象とした市政アンケート調査を行い,このアンケート調査の回答者の中から市民委員を募り,市民委員会を組織し,基本構想の検討を行っていただいております。
 市政アンケート調査の回答状況につきましては,総合計画2023の策定時は,回答者数が1,580人で回答率39.5%,次期総合計画の策定に向けた調査では,回答者数が1,378人で回答率34.5%という結果でございました。回答率の向上と回答の負担軽減を図るため,新たにインターネットでのアンケート調査を実施いたしましたが,回答率は前回と比べ約5%の減少となりました。

 次に,市民委員会の参加状況についてでございますが,総合計画2023の策定時は,303人の方が市民委員への登録を希望し,市民委員会の参加人数は,第1回は89人,第2回は71人,第3回は67人でございました。
 次期総合計画の策定に向けた市民委員には,77人の方が登録を希望し,市民委員会の参加人数は,第1回は22人,第2回は10人でございました。
 総合計画2023策定時に比べ,市民委員会への参加登録者数が減少した理由につきましては,市政アンケート調査を昨年6月から7月にかけて実施したこともあり,対面での会議に出席することに対して,新型コロナウイルス感染症の影響がその背景にあったのではないかと考えております。
 次期総合計画の策定に当たりましては,市民委員会のほか,新たに28の地域づくり協議会をはじめ,学生や子育て世代との意見交換会を開催するとともに,鈴鹿市自治会連合会や鈴鹿商工会議所など,5つの団体へのヒアリング調査を実施いたしました。

 このように,積極的に市民参画を図りながら,検討を重ね,その中で,市民と行政が共有できる目標やその実現のために必要となる自助,共助,公助の取組など,いただいた意見を反映させ,本年2月に次期総合計画の基本構想骨子案として,計画体系,将来都市像などの主要な部分を取りまとめ,市議会議員の皆様はじめ,御協力いただいた団体へ情報共有をさせていただいたところでございます。
 今後は,この基本構想骨子案を基に,各分野の有識者や市民公募委員などで構成する鈴鹿市総合計画審議会での意見や市民委員会での検討内容などを踏まえ,基本構想の素案作成に向けて取り組んでまいりますので,よろしくお願いいたします。

○議長(宮木 健君) 中西大輔議員。
              〔17番 中西大輔君登壇〕

○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。今,答弁していただいた内容をお聞きしていて,非常に気になるところですけれども,8年前に比べて,総合計画2023策定時に比べて,登録希望者も実際の参加者も,新型コロナウイルスの影響を差し引いても,大きく減少しているということは,総合計画2023の目標の中に市民力の向上というところがあることを考えると,非常に課題ではないかというふうに考えます。その点というのが,これから重要になってくる中で,これだけ減っているというのは非常に課題です。
 また,そのような状況の中で,現時点で集まっている御意見等あると思いますが,年齢層や性別など偏りはないのかということも気になるところです。

 そこで,次の論点をお聞きしますが,少し失礼な表現になるかもしれませんが,御高齢の方にとってのこれから20年と若い世代のこれから20年というのは,同じ時間軸にあっても価値観が違うと考えられることから,やはり若い世代の参画をこれまで以上に求めたいということです。

 先ほどお聞きした市内高校生や高等教育機関での若い世代との意見交換,子育て世代との意見交換,都市マスタープラン策定でも市民参画のワークショップがあって,あつ森と言われていましたが,などを傍聴させていただきましたが,どの集まりを聞いていても,若い世代の方々,女性の方も含めて,非常に可能性を強く感じるものでした。
 これら令和4年度の取組においては,総合政策課と都市計画課を中心とした数名の職員が主体となって取り組まれていまして,その努力は評価したいところです。

 そこで,令和5年度においては庁内で人的支援を行って,学校などでの対象人数の拡大や意見交換会の充実,また女性を主体とした取組の実践のために,本当に部局を超えて,各課の若い職員にテーブルファシリテーターなどで参加を求めてはどうかというふうに考えるところです。
 私も,第5次総合計画の際に参加させていただいた際には,今,部長席に座っていらっしゃる方々,またもう卒業された方々もいろいろとお世話になった覚えがあります。
 そのようにすれば,職員資質の向上にもつながるでしょうし,策定後の計画の進捗管理や評価などにもプラスの意義があるというふうに考えます。昨年度の結果をまとめて,各学校や参加者にフィードバックをして,さらにコミュニケーションを深めていただく必要があると考えますが,その後の取組はどうなっているでしょうか。中高生も含めた若い世代の参画機会の拡充の観点からお聞きしたいと思います。
 あわせて,庁内での若手職員の参画拡充の考えについて,現在の考えをお聞きしたいと思います。


○議長(宮木 健君) 政策経営部参事。

○政策経営部参事(奥西真哉君)
 それでは,中高生をはじめとした参画機会の拡充をについて答弁申し上げます。
 次期鈴鹿市総合計画の策定過程における若年層の参画に係る新たな取組といたしまして,市内全ての高等教育機関と高等学校全9校におきまして意見交換会を行ってまいりました。
 意見交換会では,計65人の方と直接対話し,生活を送る中での困り事を踏まえて,若者の観点で,行政に行ってほしい取組や今後,重点的に取り組んでほしい分野について意見を出していただいた上で,本市の将来像をキャッチフレーズにして考えていただきました。

 また,意見交換会のほかにも,鈴鹿大学では,鈴鹿学という本市の地域資源の活用を主体的に考え,地域貢献を考えることを目的とした授業がございますが,この授業を履修している学生123人の方から,将来に望む本市の姿などについて意見を提出いただきました。

 さらに,稲生高等学校では,本市とのコラボレーション企画として,1年生全員175人の生徒に,授業の中で10年後の理想のまちについて班別で議論いただき,その結果を学校内に掲示していただきました。
 なお,協力いただいた各校には,意見交換会の結果や次期総合計画の基本構想骨子案について情報共有をさせていただいており,引き続き参画いただける機会を設けていきたいと考えております。

 次に,庁内における若手職員の参画につきましては,総合計画を全庁でつくり上げていくプロセスを大切にするとともに,総合計画を中心としたトータルマネジメントシステムをより機能させていくために,職員一人一人が仕組みや考え方を理解し,目標を共有することが重要であると考えております。そのため,今後,基本構想の素案作成や前期基本計画の策定過程におきましても,若手職員も含め,全庁一丸となって策定作業を進めていきたいと考えております。

 次期総合計画の策定に当たりましては,引き続き,できる限り多様な世代の方に御意見を伺いながら策定作業を進め,本年7月頃には基本構想を素案として取りまとめ,市議会議員の皆様にも御意見を頂戴していきたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。

○議長(宮木 健君) 中西大輔議員。
              〔17番 中西大輔君登壇〕

○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。いろいろ答弁いただいた中なんですけれども,昨年の傍聴した感想であったりのことからお話しさせていただきたいことですが,やはり総合政策課というのが,庁内ももちろんですが,高校生も含めて,やっぱりつなぎの中心となって,どれだけ各校での取組事例などを全体で共有できるかということが大切かなと。そのことに取り組んでいただきたいというふうに期待しますし,その過程で,これまでに関係した生徒さんを中心に参加者を募って,学校を超えた検討会議の実践ということも取り組んでいただければどうかということを提案させていただきます。

 そして,教育ということですので,関連して言わせていただくと,見ていて,いわゆるテストの点が取れるとか,そのような意味での学力ということがこのような検討委員会,意見交換会の場でそれほど影響はないということをお伝えさせていただきたいと思います。参加されていた高校生の方々,自分のできることで一生懸命考えて取り組まれている方も多かったです。別に高校がどこということではなくて,やはりそのようなことを考えると,どれだけ信じて話を聞けるかということが今,鈴鹿市に問われているのだということを実感しました。

 また,2月25日に開催されました第2回市民委員会のほうも少しだけ傍聴させていただきましたが,基本構想骨子案と,その中でみんなの目標というものについてが議題として上がっていました。今後,市民アンケートも行われたり,いろいろすると思いますが,先ほど答弁いただいたように,パブリックコメントにかかる時点で,市議会に対しても基本構想を示されても,やはり議員それぞれが持っている知見などから意見を言って,いろいろ方向を変えていくということも難しいことになると思います。ぜひとも議論の中間地点で,私たち鈴鹿市議会に対してもですが,中高生に対しても同じように中間時点での報告をして,そこで意見を聞くという取組をしていただきたいと思います。

 予算質疑の際に,令和5年度予算では,そのような取組をするに当たって予算は必要と考えているという答弁がありましたが,その範囲にとどまらない議論を行っていただいて,市民参画,若者の参画の拡充に取り組んでいただくことを期待して,一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。