2021年 9月(一般質問)
2. 若年層へのワクチン接種について
 (1) ホームページ上でワクチン関連情報の集約を
 (2) 12歳から20代の現状について
 (3) 接種に慎重な意思も尊重される体制を

**********************

 それでは,次の大項目,若年層へのワクチン接種についてお聞きしたいと思います。
 質問の論点は,ワクチン接種に慎重な判断をする方々の意思や考えが尊重されるよう求めるというものです。

 7月下旬から陽性反応者数が激増して,それに伴って三重県内では,8月29日時点で確保病床の全体使用率は66.4%,重傷者用病床は37%と,保健所など検査機関と医療体制に大きな負担が出ているだろうということが予想されます。このような陽性反応者数の増加というものは,人の動きが多くなったことだけではなく,変異株の影響であったり,ワクチンを接種しても感染するブレイクスルー感染の可能性なども考えられ,今後の調査や研究結果が待たれるところだと考えます。

 中項目1つ目,ワクチン関連情報の集約をお聞きしたいと思います。
 関連する情報は膨大なので,実は8月16日に担当課からの聞き取りの中で,公的な情報のリンク集を提案したところ,8月21日にホームページ上で反映していただいたことは,評価できるところです。
 そこで,作成された市の新型コロナウイルスワクチンの接種を判断するに当たって,有益な情報について確認でお聞きしたいと思います。
 この中,ファイザー社だけがリンクに上がっているのですが,集団接種や職域接種などで多くの方が接種されているモデルナ社とアストラゼネカ社のリンクがないのはなぜでしょうか。
 また,予防接種健康被害救済制度についてのリンクがこちらにはありませんが,どのような判断からでしょうか。
 あわせて,申請するときは市町村が窓口になると思いますが,鈴鹿市ではどの部署が窓口になるのでしょうか。
 そのようなことも掲載したほうがよいと考えますので,答弁のほうよろしくお願いします。

○議長(森 雅之君) 健康福祉部長。
             〔健康福祉部長 中村昭宏君登壇〕
○健康福祉部長(中村昭宏君)
 それでは,若年層へのワクチン接種についての御質問のうち,ホームページ上でワクチン関連情報の集約をとの御質問に答弁申し上げます。
 本市では,新型コロナウイルスワクチンの接種に関して必要な情報につきましては,広報すずかや自治会回覧にてお知らせしておりますほか,フェイスブックなども活用し,随時,積極的な情報発信に努めているところでございます。

 また,市ホームページのワクチン接種の特設ページである鈴鹿市ワクチン接種情報には,常に最新の情報を掲載しているところです。この中で,市民の皆様がワクチン接種を判断するに当たり,御参考にしていただける有益な情報につきましても掲載してきたところでございますが,項目ごとに掲載場所が分かれておりましたため,関連性が把握しにくい点がございました。

 先日,議員からもこの点につきまして,より情報が見やすくなるように改善してはどうかとの御示唆をいただき,市といたしましても,このような情報の集約化は必要であると考えておりましたことから,新型コロナウイルスワクチンの接種を判断するに当たって有益な情報(リンク集)として,ワクチン接種を判断するに当たっての信頼できる情報源を集め,整理し,早速ホームページの更新を図ったところでございます。

 このリンク集は,ワクチンについての情報,副反応についての情報,子供の接種についての情報,妊婦等の接種についての情報,新型コロナウイルス感染症についての情報の5つの項目に分類し,それぞれ信頼できるサイトへのリンクを掲載したものでございます。

 また,このリンク集の中に,現在ファイザー社製のワクチンに関する情報へのリンクしかない点に対する御質問でございますが,新型コロナウイルスワクチンの本市における住民接種では,現在ファイザー社製ワクチンのみを使用しております。ワクチンに関する情報に関しましては,実施主体,実施組織が,それぞれの接種対象者に対し,ワクチンの説明書等により,使用するワクチンに関する情報を提供した上で接種を進めるべきものとの考え方から,市の住民接種の実態に合わせて,これまでファイザー社のワクチンに関する情報を掲載してきたところでございます。

 なお,今後におきましては,職域接種や三重県アストラゼネカ社ワクチン接種センターで,モデルナ社製やアストラゼネカ社製のワクチンを受けられようとされる方々が,ワクチン接種に当たり判断の参考にしていただけますよう,ホームページのリンク集に厚生労働省の該当ページへのリンクを同様に掲載するなど,情報の充実を図ってまいります。

 次に,予防接種健康被害救済制度についてでございますが,予防接種では極めてまれであるものの,副反応による健康被害が生じることがあり,その健康被害を厚生労働大臣が予防接種によるものと認定した場合,国が医療費等の給付を行う制度でございます。

 当該制度の本市における相談等の窓口は,他の予防接種と同様に健康づくり課となりますが,御指摘のとおり,これらの情報は市民の皆様へ提供すべき重要な情報でありますことから,市ホームページのリンク集へ,厚生労働省の当該制度のページへのリンクや本市の相談窓口を掲載するとともに,あわせまして鈴鹿市ワクチン接種情報の中にも掲載してまいりたいと存じます。

 今後とも市民の皆様方が,接種に当たり参考にしていただけるよう,必要かつ有益な情報につきましては,市ホームページへ最新情報を掲載するほか,広報すずか等の媒体でも,適宜,情報発信を行ってまいります。
 以上でございます。

○議長(森 雅之君) 中西大輔議員。

 
○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。ワクチンの情報については,市民の方が,この3つ,ファイザー,モデルナ,アストラゼネカ,今現時点で,それはいろいろな形で接種される方がいますから,やはりそういうところを自分事として,市民の皆さんの視点できちっと情報を載せていっていただくよう,今後も取り組んでいただくことを期待します。
 それでは,中項目2つ目,12歳から20代以下の状況ということをお聞きしたいと思います。

 資料4の映写をお願いします。
              〔資料をスクリーンに示す〕
 こちらは,今年5月,厚生労働省のほうで開かれていた厚生労働特別研究・新型コロナウイルス感染症に関連する母子保健領域の研究報告シンポジウムで発表された新型コロナウイルスの小児への影響の解明のための研究資料から引用させていただいています。

 こちらでは,国内における子供の新型コロナの疫学と臨床的特徴として,1,無症状・軽症であることが多い(まれに重症化することもある)。2,予防のためには成人家族が家庭内に持ち込まないことが重要であり,手洗い等の対策を行うことが大切である。3,正確かつ迅速で継続性のある疫学情報に基づいて子供に対する新型コロナ対策を講じることが重要である。4,変異ウイルスが小児に感染しやすい,あるいは重症化しやすいといったデータは現時点では明らかではないとまとめられています。今現状もこのままだというふうに考えます。

 それでは次,資料5の映写をお願いします。
              〔資料をスクリーンに示す〕
 こちらは,令和3年8月4日時点で公表された,厚生労働省から公表されている新型コロナウイルス感染症の国内発生動向速報値です。
 この時点では,陽性者総数は95万5,493人でしたが,8月25日に公表された分では132万7,470人になっています。年代別では,8月25日時点で,20代は33万1,279人,10代は12万3,075人,10歳未満は5万7,575人になっています。死亡者については,20代で9人だったものが,8月25日の時点では13人に,10代以下は今のところゼロ人というふうになっています。

 このように感染者総数が増加すると,当然のことながら発症される方が増えて,重症化する方も増えてくるところから,この点は,やはり懸念するところです。
 ですが,データを見ていると,研究資料のほうの中にもあったように,若年層は,ほかの年代に比べて重症化の可能性は低いと予想されるのではないでしょうか。

 感染数の増加動向や変異株などの影響で流動的な部分はあるとは思いますが,鈴鹿市としては,この状況をどのように考察されるでしょうか。市内の事例について,年代別に症状の程度,ワクチン接種の有無などのデータを整理してはどうかと考えますが,どのような考えなのかお聞きしたいと思います。
                〔資料の提示を終了〕

○議長(森 雅之君) 健康福祉部次長。

○子ども政策部次長兼健康福祉部次長(長尾浩幸君)
 それでは,12歳から20代の現状についての御質問に答弁申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症の国内における陽性者の発生動向などについて,議員から詳細に御紹介いただきましたが,三重県内の感染状況といたしましては,8月11日に1日当たりの陽性者数が初めて100人を超え,それ以降もさらに増え続け,8月26日には515人の新規陽性者が確認されるなど,急速に感染が拡大する状況となっております。

 三重県においては,感染拡大によるこのような逼迫した状況を受け,医療提供体制の確保等を図るために,政府に対し,緊急事態宣言の発令を要請し,8月27日からは,同宣言の適用区域とされたところです。
 このように感染が拡大する中,10代・20代の感染状況につきましては,議員御指摘のとおり,新規陽性者のうち20代以下の新規陽性者が占める割合は,高くなってきております。現状における感染者数の急激な拡大は,全国的な傾向と同様に,従来株よりも著しく感染力の強いウイルスであるデルタ株にほぼ置き換わったことによるものと考えられております。このため感染拡大を防ぐためには,市民の皆様お一人お一人が,これまで以上に強い危機感をお持ちいただき,感染防止策に引き続き取り組んでいただくことが大変重要でございます。

 具体的には,従来から実施いただいております3つの密の回避,マスクの着用,手指消毒の励行などのほか,外出を控えたり,県境を越えた移動を抑制するなどの基本的な感染防止対策が徹底されるよう年代別の感染状況やワクチンの接種状況などを常に把握しながら,市民の皆様に対しまして感染防止対策の徹底をお願いしてまいりたいと考えております。

 また,現在,ワクチン接種が進んでいる60代以上の世代におきましては,新規陽性者の発症割合が減少しており,ワクチン接種率が高くなるにつれ,感染リスクが接種前よりも低下する傾向も見受けられます。このようなことから,新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するために,若年層も含めた市民の皆様への速やかなワクチン接種を推進していくことが重要となってまいります。

 しかしながら,接種後の短期的な副反応,長期的な影響に対する不安などから,若年層の方を含め,接種に対して慎重にお考えになられる方も一定数おみえになると存じます。
 ワクチン接種に関しましては,厚生労働省等から,接種によって期待される効果や副反応の態様や程度などにつきまして,逐次,情報が示されているところでございますので,市といたしましては,今後も市民の皆様に対しまして,接種するかどうかを判断いただくための情報を適切かつ分かりやすく発信し,ワクチン接種の推進につなげてまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。

○議長(森 雅之君) 中西大輔議員。
 
○17番(中西大輔君)
 ありがとうございました。現状についての説明をいただきましたので,確認でお聞きしたいんですけれども,20代以下の陽性反応者,この方々について,療養状況であったり退院や療養解除の状況というのはどうなっているのでしょうか。療養体制についてですが,また,特に小児のほうは,宿泊療養の場合に身近な施設,ホテルなどを利用することは検討できるのかどうかというふうに考えますが,その点の考え方,お聞かせください。

○議長(森 雅之君) 健康福祉部長。

○健康福祉部長(中村昭宏君)
 それでは,再度の御質問に答弁申し上げます。
 20代以下の陽性者に関する療養状況や退院等の状況についてでございますが,自宅療養または宿泊施設における療養体制など,陽性者の方への対応につきましては,感染症法等の定めに基づきまして,三重県及び本市を管轄区域とする鈴鹿保健所により,適正に執り行われているところでございます。

 なお,自宅療養者に関することも含め,積極的疫学調査によって把握されました陽性者の行動歴,感染源,濃厚接触者のほか,療養体制や療養解除の情報などの個別の情報につきましては,三重県及び鈴鹿保健所において厳正に管理されており,本市など基礎自治体への情報提供につきましては,その大部分において制限されている状況でございます。

 しかしながら,8月以降におけますこれまでにない急激な感染拡大の中で,日々,新規陽性者の発生数をはじめ,専用病床の占有率の上昇や自宅療養者や宿泊療養者の方が激増するなどの情報が出ておりまして,感染の拡大への御心配や御不安もあり,市民の皆様からも,より明確に感染拡大の状況を把握したいとのお問合せもいただくようになっております。

 このようなことから,本市といたしましては,保健所等から提供される情報の範囲内とはなりますが,市内の感染状況を市民の皆様に,より明確にお伝えできるよう,取得した情報を最大限に活用し,分かりやすい情報発信に努めていくとともに,感染拡大防止に向けまして,重要な情報は可能な限り共有していただくよう三重県とのより積極的な連携を今後も図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(森 雅之君) 中西大輔議員。

 
○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。県・保健所等の情報にかなり制限があるということが答弁でありましたが,市長,ぜひこの辺りの情報の共有について,県・保健所と話し合っていただいて,より迅速に私たちにも分かる情報を開示していただくように働きかけていただきたいと思います。

 それでは,中項目の3点目,接種に慎重な意思も尊重できる体制についてお聞きしたいと思います。
 私自身,新型コロナウイルス感染症というのは,まだまだ分かっていないところも多く,気をつけなければいけない疾病であると考えています。ですから,陽性反応者数が増えて,いろいろ感染リスクであったりが高まることは不安要素と考えています。

 一方で,ワクチンについてですが,メッセンジャーRNAワクチンの2つは,今年2月と5月,ウイルスベクターワクチンは,今年5月に薬事承認されて国内接種に用いられています。ですがメッセンジャーRNAワクチンは,2020年以前は人に対するワクチンで用いられていなかったということは留意したほうがよいと考えますし,ウイルスベクターワクチンについても,エボラに対するワクチンで用いられていただけで,ほかにはなかったということは,留意すべきと思います。また,治験についても,現在も進行しているのと同様ではないかと考えるところです。

 厚生労働省のホームページには,ワクチンについて発症予防効果が確認されているが,効果は100%ではない。ほかの方への感染をどの程度予防できるかも明らかではない。ワクチンを接種した後も,マスクの着用など,感染予防対策の継続をお願いしますとあります。

 副反応についてですが,厚生科学審議会予防接種ワクチン分科会の8月25日開催時の新型コロナワクチンの副反応疑い報告では,接種が開始された令和3年2月17日から対象期間の8月8日に,合わせて2万2,056例が出ています。

 死亡例については,ファイザー社製で991例,モデルナ社製で11例の報告が,この時点では上がっていますが,現時点でワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく,引き続き評価を行うとあります。
 三重県の状況についてですが,稲森稔尚県議が文書質問を行っていらっしゃって,その回答の中では,8月17日時点の三重県での副反応疑い報告の総数は204件,うち重篤は82件,死亡例は15件とありますが,こちらも因果関係が評価できない,または評価待ちという形になっています。

 この状況の中,8月20日の報道では,新型コロナワクチン接種に重篤な副反応が起きた可能性が否定できないとして,20代以上の男女29人の方々に,初めて予防接種法に基づき,医療費などの支給が決められたとありました。今後いろいろ出てくるのかなというふうに考えます。

 資料7の映写を。
              〔資料をスクリーンに示す〕
 こちらは,今年2月に行われた第51回厚生科学審議会予防接種ワクチン分科会副反応検討部会の資料3からの引用です。

 現時点で,ワクチン接種の効果として,短期的に発症予防と重症化予防の効果があるというふうに出ている一方,ブレイクスルー感染の可能性など,感染予防と集団免疫については明らかではないという知見があります。
 そのような中,最近では,ワクチンの中に異物が混入していたという事例や,1回目接種から3か月後に抗体値が大きく低下することが研究で見られたなど,日々いろいろな知見がワクチンにも出てきていて,今後の動向が非常に気になるところです。

 8月25日に開催された第44回三重県新型コロナウイルス感染症対策本部会議資料では,8月1日から8月19日公表分で,2,217人の感染者の方の中で6.1%の136人の方には1回のワクチン接種歴が,4.8%の106人の方に2回の接種歴があると出ています。このことは,接種に関してやはり検証が必要になってくるだろうということを示していると考えます。

 このようにウイルスもワクチンも,これから解明されることが出てくるでしょうが,市として一日も早く接種したいという若年層の方々には,早急に接種ができるよう対応されることを期待します。
 一方で,現時点で若い世代の重症化や死亡事例が少ないことを考え,新しい手法のワクチンの動向を注意深く検討しながら,国内開発のワクチンや治療薬を期待するなどして,ワクチン接種を延ばす判断をする人や打たないことを選択する人も多いのではないかと考えます。
 市ホームページ上にも,その点については,自らの意思で接種を受けていただきますと書かれているところです。

 8月24日,そのことに関連して,薬害エイズの被害者などでつくる団体の方々が,接種に当たって個人が選択できる自由を保障するよう国に要望されました。鈴鹿市としても,打たない選択や熟慮を選択する人が,不当な圧力を受けないような配慮と取組に力を入れていただきたいと思います。

 これから12歳から29歳の方々に接種券の送付が始まりますが,12歳から15歳は,保護者の同伴と予診票に署名が必要となっています。16歳以上は,同意書の必要はないということですが,来年4月から成人年齢が18歳に引き下げられる中,高校生世代に対する接種圧力という部分には,不安を感じるところです。

 そこで,お聞きしたいと思います。
 20歳以下の接種はどのような体制で進め,その際,医療機関と接種希望者との関係について,かかりつけ医など地域医療の視点からの配慮はあるのでしょうか。
 未成年接種に当たっての情報が提供され,インフォームドコンセントの上で,接種するか慎重に判断するかを決定できることが大切と考えますが,接種に関連する情報について,対象世代にどのような手法で提供するのでしょうか。
 また,接種を強要したり,接種を受けていない人に差別的な扱いをすることのないようにするために,どのような対応を考えていらっしゃるのでしょうか。
 若年層への接種に関して,市の現状の考えと取組をお答えください。
                〔資料の提示を終了〕

○議長(森 雅之君) 健康福祉部長。

○健康福祉部長(中村昭宏君)
 それでは,接種に慎重な意思も尊重される体制をとの御質問に答弁申し上げます。
 まず,どのような体制で接種を進めていくのかということについてでございますが,本市の住民接種につきましては,市内81の医療機関における個別接種と,ショッピングセンター等,市内4か所の特設会場における集団接種を併用したハイブリッド方式により接種を進めております。
 並行いたしまして,企業や大学等が実施する職域接種も行われているところでございますが,若い方々につきましても,多くの方は,個別接種と集団接種により接種いただくものと考えております。

 このうち個別接種につきましては,医療機関ごとに通常診療のほか,健診や他の予防接種等とのスケジュールも調整いただきながら,週ごとに接種可能な予約枠を設定していただいているところでございます。

 さらに,一般の方の接種に当たりましては,いずれの医療機関におきましても,かかりつけの患者だけでなく,初診の方についても受入れしていただいており,病院等の一部の医療機関に過度な負担がかからないような体制の下で接種を進めていただいている状況でございます。

 若年層のうち,12歳以上の子供の接種につきましては,日本小児科学会が,医師等による接種前,接種中,接種後のきめ細やかな対応の下,個別接種によることが望ましいとの見解も示されており,本市といたしましても,ふだんから子供や保護者が通院されている小児科や内科等の医療機関におきまして,個別接種で接種することを勧奨しているところでございます。

 次に,若年層の方の接種に関する市の取組についてでございますが,接種に関連する情報の提供に関しましては,御指摘のとおり接種に関して適切に判断していただけるよう,リンク集の中に新たに若い方の接種に関する情報として,厚生労働省ホームページのコラム,若者のワクチン接種メリットとデメリットの考え方へのリンクを掲載いたしますほか,子供の接種についての情報へも保護者の予診票への署名や接種への同伴に関する記事,子供とその保護者向けに作成されましたパンフレットを掲載する方向で準備を進めているところでございます。また,これに併せまして,市ホームページにこれらの情報が掲載されていることをフェイスブック等により,周知を行っていく予定でございます。

 最後に,接種を強要したり,接種を受けていない人に差別的な扱いをすることのないようにするための対応についてでございますが,接種による副反応や長期的な影響に対する懸念から,接種をちゅうちょされる方やワクチンに含まれる成分に対するアレルギーにより接種ができない方もおみえになります。このことから,市ホームページの鈴鹿市ワクチン接種情報には,周囲の方などに接種を強要したり,あるいは接種を受けていない人に不当な取扱いが生じることのないよう啓発する記事をこれまでも掲載してきたところでございますが,広報すずか9月5日号にこれらの記事を改めて掲載しますほか,今後も継続して周知を図ってまいります。

 接種を希望される方々が,今後も速やかに接種いただけるよう努めますとともに,接種できない方への配慮にも十分留意をしながら,ワクチン接種が円滑かつ適切に推進できるよう取り組んでまいりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。
 以上でございます。

○議長(森 雅之君) 中西大輔議員。

 
○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。適切に情報が提供されることは,非常に大事ですし,またその際に,一方的なものではなくて双方向のコミュニケーションを取る形で,若い方に情報を共有して,考えられるような取組をしていただきたいと思います。

 それに関連してなんですけれども,ちょっとこれ意見として聞いたことなんですけど,もう接種を受けた若い方なんですけど,接種日時が迫ると判断の余裕がなくなってくるという声があって,期日の考えがどうなっているか。また,選択に余裕がある体制を検討しているかということを聞かせてください。
 もう1点,この判断の中でワクチン接種に慎重な選択をされた方が,後日,接種ができる体制は検討されているのか,その点をお聞かせください。

○議長(森 雅之君) 健康福祉部長。

○健康福祉部長(中村昭宏君)
 それでは,接種期日,接種体制に関する再度の御質問に答弁申し上げます。

 現時点では,国から示されております新型コロナウイルスワクチン接種事業に関しては,令和4年2月末までの実施を目途に期日が定められております。
 こういった中で,本市におきましては,現在,感染拡大防止を図るためにワクチンの供給計画を適切に把握し,接種体制の拡充につきましても順次図りながら,11月の上旬頃までを目途に,希望される皆様がおおむね接種できるように取組を進めているところでございます。

 しかしながら,ワクチンの接種に当たりまして慎重な御判断をされている方もおみえになると思いますので,今後もワクチンの供給計画を見据えながら,事業の期日までには可能な限り,より多くの方が接種いただける体制を整えてまいりたいと思います。
 以上でございます。

○議長(森 雅之君) 中西大輔議員。

 
○17番(中西大輔君)
 ありがとうございます。国産ワクチンの開発であったり,治療薬の開発でというのが,この秋以降あると思いますので,その辺りも十分に情報収集していただきたい。それを期待します。

 このような感染症の拡大抑止については,ワクチンばかりに目を奪われるのではなく,いま一度感染事例を分析して,リスク要因となる行動を推測して,そのデータなどを持って取り組むことが必要だと思います。マスクの着用や手洗いなどの消毒といった行動をいま一度呼びかけることを期待します。

 また,午前中の質問の中でもありましたが,一番心配するのは,学校での感染に関して過剰な反応をするあまり,子供の間でお互いを疑い合うような行動が出たり,学校が不安な場所だというふうに感じるようなことを子供たちが受け取ってしまうということは,それは,ひいては子供の学びや心身の発達に悪影響というのが出てくる懸念があります。鈴鹿市の中で,子供への悪影響がないような取組にも力を入れていただき,若年層の感染と治療に市としても力を入れるという姿勢を持っていただくことを期待して,それらがワクチン接種の情報と組み合わさって,より市民の皆さんにとって安心できるまちづくりに取り組まれることを期待して,私の質問を終わります。ありがとうございます。

○議長(森 雅之君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。