2017年6月A
「休館対応と中学部活の改善について」

(1)AGF鈴鹿体育館休館中の対応は
(2)中学校体育館の利用
   a.日曜、祝日の部活動を休みに
   b.持続的に運用を

それでは,次の質問の内容に移ります。
 休館対応と中学部活の改善についてというふうにタイトルを置かせていただいております。
 休館対応は何かといえば,先ほどちらっと言いましたけれども,来年から2年間,AGF鈴鹿体育館(鈴鹿市立体育館)が国体に向けての大規模改修のため休館となることが予定されております。その間,それまで体育館で行われていた事業や各種大会などについて,やはりかわりの会場,施設の検討が必要になってくるでしょう。
 そこで,かわりとなる施設の確認をさせていただきたいということと,今回の休館ということをよい機会と捉えて,中学校の部活動について日曜と祝日を休みと確定して改善に取り組んでいただいて,あわせて地域活動の場として学校屋内運動場などを積極的に開放すべきという観点でお聞きさせていただきます。

 今回,この質問をさせていただくに当たって,部活動の改善に関するものとしては,もうかれこれ随分前になるんですが,2013年3月に,部活動と地域の連携についてということで質問させていただいております。市立体育館の休館時の対応は,2015年6月にさせていただいております。こちら教育委員会として聞いていただきたいんですけど,どちらの質問をさせていただくときも,教員負担が軽くなるのではないかという観点で言葉を出させていただいてますし,質問に当たっては,相当時間やりとりをさせていただいていたということをつけ加えさせていただきます。

 ではまず,AGF鈴鹿体育館が長期に休館するときの対応について,以前の答弁で平成29年度を目途に改修の方向性を出す必要があると考えているという答弁があったりしておりますので,休館中,かわりとなる施設について,現在わかっている方向性,どのようなものかということをお聞きしたいと思います。

○議長(野間芳実君) 文化スポーツ部長。
          〔文化スポーツ部長 石坂 健君登壇〕
○文化スポーツ部長(石坂 健君)
 それでは,私からは休館対応と中学部活の改善についての1点目,AGF鈴鹿体育館休館中の対応はの御質問に答弁申し上げます。

 議員も御承知のとおりAGF鈴鹿体育館(鈴鹿市立体育館)は,平成33年度に開催が内定しております三重とこわか国体でハンドボール競技会場となります。このハンドボール競技開催に当たりまして,国体会場としての施設基準充足はもとより,長寿命化対策も含め,大規模改修を平成30年度,平成31年度に予定しております。今回の改修では,正体育館,副体育館ともにアリーナの床全面改修や音響設備の更新など,大がかりな工事となりますことから平成30年度から2年間,休館をさせていただくことといたしました。

 AGF鈴鹿体育館は,日ごろから市内外を問わず多くの方に利用いただいており,週末を中心に各競技大会やイベントなどが開催されております。体育館の大規模改修工事の実施により,施設を休館する旨を早期の段階でお知らせし,混乱を防止するために平成28年10月に行われました平成29年度の専用利用に係る調整会議にお集まりいただいた競技団体の方々へ休館を周知させていただくとともに,大会開催に当たっては,各競技団体で他の会場を探していただくようお願いをいたしたところでございます。
 また,市民の方に対しましては,広報すずか4月20日号及びホームページのトピックスに休館記事を掲載いたしまして,広く周知を図っているところでございます。

 休館期間中の代替施設につきましては,1つは西部体育館を考えております。AGF鈴鹿体育館に比べ規模は小さいですが,西部体育館においても一般公開などを行っておりますので,御利用いただきたいと存じます。西部体育館とAGF鈴鹿体育館は,指定管理者において一体的に管理運営が行われておりますので,今後,指定管理者と調整を図ってまいります。

 西部体育館以外の施設としましては,本市の小中学校の体育館を考えております。学校の体育施設につきましては,学校体育施設開放事業として,既に市民の皆様に定着しており,平成28年度も小中学校の体育館は,多数利用されております。AGF鈴鹿体育館休館中においては,さらなる利用ができないかということを教育委員会と協議を始めているところでございます。

 また,市内にある高校や高等教育機関につきましても,学校教育やクラブ活動に支障のない範囲で,現在も運動施設を一般のスポーツのために利用させていただいておりますが,休館中に限り,今以上の利用ができないか協力をお願いしていく所存でございます。
 さらに,屋内運動施設を所有している市内企業におきましても,施設利用について同様の協力依頼を考えております。また,近隣市へも施設利用の協力依頼もさせていただく予定でございます。

 いずれにいたしましても,屋内運動施設の確保に苦慮しているのが現状でございますが,本市としてできる限りのことをさせていただく考えでございます。
 本市の屋内運動施設の中で最大規模でありますAGF鈴鹿体育館を休館いたしますことで,御利用いただいております皆様に御辛抱を強いることとはなりますが,少しでも他の施設を利用できるよう努めてまいりますので,御理解くださいますようよろしくお願いいたします。
 以上でございます。


○議長(野間芳実君) 中西大輔議員。
            〔11番 中西大輔君登壇〕
○11番(中西大輔君)
 今答弁いただいた中で,県営施設としてのスポーツの杜鈴鹿の屋内運動場も想定されますし,インターハイ,国体ともに県のイベントとしても重要なものですから,県施設の利用についても県と話し合いを行っていただければと思います。これは意見として言わせていただきます。

 そこで,次の論点に移りますが,今,文化スポーツ部の答弁の中で,西部体育館以外の施設として小中学校体育館が考えられており,施設利用について教育委員会と協議を始めているとありましたので,それを踏まえて次の論点としてお聞きします。

 中学校における日曜日と祝日の部活動を公式戦や地域活動への参加を除いて原則休みとして,学校施設について,社会体育,生涯スポーツの場として開放してはどうでしょうか。休みを確定することで,部活動に関連する教員負担の軽減が期待できます。また,生徒も休日が確定することにより,家族との時間はもちろん,多様な社会活動への参加が容易になることが期待できます。多くの市民の方々にとっては,スポーツなどの活動の場がふえると期待できます。これらは利点として考えられるところです。

 そうは言いながらも一方,休みがふえると部活の日数が減り,運動部活動であれば競技力の向上が難しくなるのではないかというふうに懸念を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし,その部分は本来,教育活動としての部活動で過剰に行うものではなく,クラブチームなどを初めとした地域活動の中や地域の外部指導者の活用で支えればいいのではないでしょうか。今現在,バスケット,バレー,サッカー等々さまざまなスポーツでプロスポーツ化が進むとともに,地域とのつながりが求められていることが,広がっておりますので,切りかえの時期に入っていると考えることが妥当ではないでしょうか。
 これらが,今言ったように日曜日,祝日の部活動の改善を実現できれば,鈴鹿市においての部活動というものは大きく改善されるはずではないでしょうか。

 何より,以前質問したときと社会状況が大きく動いていること,今回,水谷議員であったり永戸議員であったり,森田議員は一般職の方の職員の負担ということでしたけれども,教職員の時間外労働による負担の重さに対して改善の声というのが非常に高まっております。これメディアに通じてもたくさん出ているところだと思いますけれども,インターネット上の署名サイトで「チェンジ」というのがあるんですけども,そこの中でも,教職員の時間外労働にも上限規制を設けてください,これ尾木ママさんがこの中にも入ってたりするんですけれども,また,部活がブラック過ぎて倒れそう,教師に部活の顧問をする・しないの選択権をくださいといった形で,署名募集が行われております。

 そのようなことを踏まえて,改めて日曜と祝日の部活動を原則休みとして,その上で学校施設を開放する考えはできないか,教育委員会にお聞きしたいと思います。

○議長(野間芳実君) 教育長。
○教育長(中道公子君)
 それでは,中学校体育館の利用の,日曜,祝日の部活動を休みにの御質問に答弁申し上げます。

 中学校の部活動につきましては,中学校学習指導要領総則において,生徒の自主的,自発的な参加によりスポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資することを狙いとした教育課程外の活動であり,実施に当たっては,部活動の趣旨を踏まえ,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意することと位置づけられております。
 したがいまして,本市の部活動の運営に関しましても,この学習指導要領の趣旨にのっとり校長の学校経営方針のもと,各校にて学校教育活動の一環として適切に進める必要がございます。

 しかしながら,議員御指摘のとおり,部活動指導が教員の総勤務時間増加の要因となり,教員の本分でもある学級経営や教科指導のための時間を圧迫し,結果として教員の多忙感につながっている現状もございます。また,適切に休養日を設定することなく,勝利至上主義のもとに厳しい練習のみを強いる部活動の運営は,生徒の心と体の健全な発達を大切にした適切な教育活動とは認められるものではございません。

 そこで,本市といたしましては,平成28年3月に県内の他市町に先駆けて,部活動の指導改善を趣旨とし,本市の部活動のあり方をまとめた鈴鹿市運動部活動指針を作成し,各校における部活動の運営について見直しを図っているところでございます。
 本指針は,生徒の心と体の発達を大切にする教育活動の一環となる部活動指導となるよう,練習時間や休養日の設定について,目安の時間や日数を明記するとともに,体罰の根絶,指導計画の作成,校長のリーダーシップに基づく組織的な指導など部活動の適切な運営のあり方につきまして学校に周知を図るものでございます。
 本指針に基づき,昨年度より各校におきまして,部活動運営の改善に取り組んでいるところでございます。
 一例といたしまして,平日に統一した部活動休養日を設定し,放課後の時間を会議や研修会の時間に充てることで職員の勤務時間縮減に向けて取り組んでいる学校や,議員御提案のように,日曜日を基本的に毎週休養日としている運動部もございます。

 教育委員会といたしましても,指針に基づく適切な部活動の運営が各校において行われているかを把握するために,平成29年3月に市独自の部活動実態調査を実施しまして,部活動ごとの平日及び週休日における休養日の設定日数を含めた部活動の実態把握に努めるとともに,運営の適正化に向け,必要に応じて校長への指示,指導を行っております。

 しかしながら,議員御提案の市内一律で日曜日,祝日を休養日とすることに関しましては,現状として難しい状況であるというふうに捉えております。一律に日曜日,祝日を休養日とした場合,週休日に体育館で練習しようとすると複数の運動部が土曜日の一日に限られたスペースで練習することとなりますので,練習時間帯や練習スペースを工夫して割り当てる必要がございます。また,週休日に練習試合を実施する場合も多く,土曜日に特定の部が練習場所を占有することとなり,他の運動部の使用が制限されてしまいます。グラウンドを使用する運動部に関しましては,天候にも左右されますことから,さらに状況は難しく,十分な練習時間が確保できないことも考えられます。
 こういった理由から,顧問の指導方針や生徒のニーズに応じ,保護者の理解もいただきながら土曜日や日曜日に活動を行うことがございます。

 また,本市の運動部活動指針には,1年間を試合期,充実期,休息期に分けて活動計画を立てること,参加する大会や練習試合を精選することなど,部活動の指導に当たっては,年間を通したバランスのとれた活動となるよう配慮することを明記しており,休養日の設定を含め,めり張りをつけた年間の活動計画を作成している部活動もたくさんございます。
 このように,部活動の運営につきましては,教員への負担軽減の観点にも配慮しつつ,学校組織全体で取り組み,校長のリーダーシップのもと,各顧問が,各校,各部活動の現状に応じて活動の目標や方針について検討を行うとともに,保護者会等の場で活動方針を示し,保護者の理解を得た上で部活動を適切に運営していく必要がございます。

 なお,現在,国においては,平成30年3月をめどに運動部活動の運営の適正化に向けて,練習時間や休養日の設定,指導の充実,部活動指導員等の活用などについて基本的な事項や留意点をまとめた運動部活動のあり方に関する総合的なガイドラインを作成し,周知,徹底を図る予定となっております。
 また,三重県教育委員会では,その国のガイドラインを受け,県としてのガイドラインを策定する計画であるというふうに聞いております。

 教育委員会といたしましては,今後,県が策定したガイドラインを受けまして,必要に応じて現在ある鈴鹿市運動部活動指針を改定し,本市における部活動のあり方につきまして見直しを図ってまいります。

 続きまして,AGF鈴鹿体育館の改修工事に合わせて,日曜日,祝日を原則,部活動の休養日に設定することで,各種団体の皆様の活動場所を確保したらどうかという議員の御提案につきましては,教育委員会といたしましては,公費により建設された体育館を学校関係者以外の方々に開放し,市民の方々に使っていただくことは,地域スポーツの振興,生涯スポーツ推進の観点からも必要なことと捉えております。

 しかしながら,中学校の体育館は,部活動を含めた学校教育活動を行うことを第一義とした施設であると認識しております。また一方で,体育館を部活動等の学校教育活動で使用していないときには,学校体育施設開放事業等により,現在,各団体の皆様及び地域の方々に運動等を親しんでいただく施設として利用していただいております。
 このような状況から,今後も市民の皆様による中学校体育館の活用につきましては,生徒の教育活動を保障した上で,関係者の方々と調整させていただき,運用してまいりたいと考えておりますので,御理解くださいますようお願いいたします。
 以上でございます。

○議長(野間芳実君) 中西大輔議員。
            〔11番 中西大輔君登壇〕
○11番(中西大輔君)
 今の答弁をお聞きして,端的に言いますと理解できません。理解できません,はっきり言って。日曜日と祝日,そもそも学校,休みじゃないですか。その当たり前の休みを休みにしたらどうですかとしか,私言ってないわけです。それだけの話です。しかも,三重県の条例の中で,公立学校職員の勤務時間,休暇等に関する条例というのがあるんですけれども,その第4条で「日曜日及び土曜日は,週休日とする。」とされているわけです。同じく第10条で「職員は,国民の祝日に関する法律に規定する休日には,特に勤務することを命じられる者を除き,正規の勤務時間においても勤務することを要しない。」というふうにされているわけです。学校活動とはいえ,基本,休日に行っている部活動というのは,特に勤務をすることを命じられるようなことでしょうか,違うと思いますけどね。仮に,部活動で特別に勤務の必要があるとすれば,公式大会の参加や地域活動への参加程度で,通常の練習というのは,そもそもそれに該当しないと考えるのが普通じゃないでしょうか。

 また,国の動きということでしたけれども,平成25年,文部科学省から,運動部活動の在り方に関する調査研究報告書が出されております。その中,要約しますが,学校を取り巻く状況の変化の中で,学校における運動部活動だけで,生徒の多様なニーズに全て対応することは困難。地方公共団体,関係団体等は,生徒の多様なニーズに対応できるよう,各学校における運動部活動とともに,複数校合同による活動や地域における総合型地域スポーツクラブの育成,充実を進めることが望まれますと既に出ているわけです。

 それから考えると,今,私,過去のときにも言いましたが,そのときは文部科学省さんに直接電話して,どうですかと言ったら,ぜひとも変えていくことを取り組んでいただきたいというふうにお聞きしたわけです。そこから時間たって,今のような考え方しかできないというのは,私には到底理解できないです。

 答弁のほう,もう一度確認で聞かせていただきたいと思いますが,やはり旧態依然とした学校の価値観にとらわれていると思いますが,どのようにお考えでしょうか。
 生徒の多様な活動,いろんな活動,別にそのスポーツばっかりやる必要ないんです。バレーやってる子が女子サッカーやりたいと,そのための時間をつくってあげるために日曜日と祝日,休みにすればそういうクラブチームに行けるじゃないですか。そういうことを聞いているわけですけれども,それなのに古い古い学校の価値観の中に入ってるように感じますが,その点のことをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 教育委員会事務局参事。
○教育委員会事務局参事(廣田隆延君)
 今の議員の御質問にお答えしたいと思います。
 先ほども教育長が述べましたように,議員の御指摘がありましてから,その御意見も参考にして鈴鹿市運動部活動指針を他市に先駆けてつくっております。その中でいろんなことを子供たちのため,また教員のためになるように方針を定めておりますので,その辺も御理解いただき,また土日の使用については,先ほども申しましたように第一義的にやっぱり体育館というのは,学校の教育施設の中にあるものでございます。それを第一義的に子供たちのために使うというのを教育委員会としては考えております。

 その中で,いろいろな部活動があります。バスケット部もあればバレー部もある。それから卓球部もある。ハンドボール部もある。このような部活,男女あります。この部活動を適正に行っていくためには,細かい割り振りが,土日の割り振りが必要ではないかなというふうに思っております。
 ただ,すき間等がありました場合は,今後,文化スポーツ部が申しましたように,協議しながらほかの方々に広めていきたいなということは考えていますので,御理解いただきたいというふうに思います。
 以上でございます。


○議長(野間芳実君) 中西大輔議員。
            〔11番 中西大輔君登壇〕
○11番(中西大輔君)
 国,県待たなくて,鈴鹿が一番に動き出して,県がこの動きに追随してくる,国もやってくる,それぐらいの思いでやってくべきじゃないですかと私は思いますが,その点のところというのがやはりなかなか鈴鹿の中の動き,いろいろなところにつながっているのかなと思います。
 それと教育委員会として改めて考えていただきたいのは,学校施設は当然,教育施設であるけれども,それを建設するに当たっては,市民の皆さんの税金が入っているわけです。いろいろな税金が入ってるわけですよね,学校だけのものではないですよね。その点について,やはりいま一度きちんと議論していただくべきだと思いますが,最後,この2点のところ,どのような考えなのか,お聞かせください。

○議長(野間芳実君) 教育委員会事務局参事。
○教育委員会事務局参事(廣田隆延君)
 そのことについては,非常に今,議員おっしゃったように本当に税金をつぎ込んだ施設であるということは認識しておりますので,今も教育長が申しましたように学校施設開放事業に十分に知らしめて,あいたとき,特に夜等は十分活用していただけるように努力しております。
 以上でございます。

○議長(野間芳実君)
 これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
 この際,暫時休憩をいたします。再開は14時10分といたします。
          午 後  2 時 00 分 休 憩