2015年9月定例会一般質問
「シティズンシップ教育について」

○5番(中西大輔君) 議席番号5番,鈴鹿の風,中西大輔です。きょうはちょっと台風のほうで日程がずれて,心の準備が余りできていないんですけれども,よろしくお願いします。前半2人の方の答弁等をいろいろお聞きしていて思うことなんですけれども,鈴鹿市というのは,政策という箱はうまくつくるんだけど,中身を入れるのがうまくいかないなということを感じております。
 それでは,通告に従い,シティズンシップ教育,選挙公報,スポーツ活動の改善の3点についてお聞きしたいと思います。

 まず,シティズンシップ教育について,私,平成25年12月定例会の一般質問で,当時は有権者教育という表現でですが,取り上げさせていただいておりますので,それを踏まえて質問のほうをさせていただきます。
 現在,地方創生,また人口減少社会への対応,学力向上等々,いろいろな社会的な課題があります。これらの課題の解決は何だろうなというふうに考えたときに,やはり子供に対する教育,どのような教育を提供するのか,その内容と質が問われているというふうに私は考えます。中でも,やはり子供が地域課題の解決に,大人と子供が協働で取り組むことを通じて,子供たちが地域の教育力というものに触れる教育,それを推進していくことが,鈴鹿のために頑張りたいという子供の割合をふやしていくことになるでしょうし,それこそが鈴鹿市がこれからも持続的で活気のあるまちであるために必要なことだというふうに考えます。そこの中で,シティズンシップ教育というものの重要性というのが見えてくるわけです。
 ケネディさんの言葉をちょっとおかりして表現をかえますと,「まちが私に何をしてくれるかと問うのではなく,私がまちのために何ができるのかと考える」ような人材を育成することこそが,これからの鈴鹿市にとって必要なことではないでしょうか。
 資料1の映写をしてください。
〔資料をスクリーンに示す〕
 ことし6月17日の参議院本会議で,選挙権年齢を18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が可決され,来年夏の参議院選挙から適用され,約240万人が新たな有権者に加われることになったことは,皆さん御存じのことだと思いますし,実際,それに関連して,この記事,今,資料として映写させていただいたものは,8月29日の朝日新聞の記事なのですが,2022年に高校教育に「公共」という教科が入るという動きについて書かれております。今後,社会とのつながりを学ぶことがより重要になるということが示されているでしょう。
 資料ありがとうございます。
〔資料を提示〕
 手元の方でちょっと表示させていただきますが,こちらのほうなんですけれども,これ,平成28年度の文部科学省の予算要求にある「学校を核とした地域力強化プラン」の説明図です。この予算というのは,昨年度の予算額というのが66億8,400万円なんですけれども,28年度の要望額というのが91億3,700万円となっておりまして,国のほうもこの領域のほうに力を入れてくるということがわかります。
〔資料の提示を終了〕
 ともかく,このような動きの中で大切なことというのは,子供たちがやっぱり自分のまちのことを知って,そして自分たちも地域課題の解決に参画するような教育であり,経験だというふうに私は考えるわけです。それを鈴鹿市はどのように実現していくのか,それが問われているんじゃないでしょうか。
 今回は,シティズンシップ教育というものがより重要になってきたということについて,鈴鹿市は,現在,地域づくりを進めていますし,その観点からも力を入れるべきだと考えますし,また鈴鹿市独自のシティズンシップ教育の形づくりにやっぱり取り組んでいくべきだという視点から質問のほうを進めていきます。
 前回の質問では,鈴鹿市の現状を取り入れた社会科の教育,沖縄県選挙管理委員会が作成したシティズンシップ教育副読本を参考にした提案,子ども議会の定例化と鈴鹿市議会との連携などを問いましたが,その後,鈴鹿市教育委員会としてどのような動きがあるのか,説明ください。あわせて,現在,生徒の地域社会活動への参加意欲であったり,参加の実態を調査されているのかどうか,あわせてお聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 教育長。
            〔教育長 玉川登美男君登壇〕
○教育長(玉川登美男君) それでは,中西議員御質問の1番目,シティズンシップ教育についてのこれまでの取り組みはどうなっているかについて御答弁申し上げます。
 国の第2期教育振興基本計画の「社会を生き抜く力の養成」において,「学校・家庭・地域の連携により,社会参画意識や公共の精神など主権者として社会で自立するための基礎的な能力や態度の育成に資する取り組みを推進する。」と示されております。また,内閣府の平成27年版子ども・若者白書におきましては,「社会の一員として自立し,権利と義務の行使により,社会に積極的に関わろうとする態度を身に付けるため,社会形成・社会参加に関する教育,いわゆるシティズンシップ教育を推進することが必要である。」と示されていることから,本市におきましても,社会を生き抜く力の養成の観点から,シティズンシップ教育の推進が必要であると考えております。
 学校教育では,従来,学習指導要領に基づき,社会科を中心に民主政治や,社会生活を営む上で大切な法や決まりについて学習を進めておりますが,本市としてのシティズンシップ教育の捉え方としましては,社会科の学習だけでなく,主権者としての社会に積極的にかかわろうとする態度を育成するため,総合的な学習の時間や特別活動等,社会活動全般で取り組むことが重要であると考えており,幾つかの機会を捉えて進めております。
 平成26年度以降の本市の取り組みについて申し上げますと,まず実体験を通して市政に関心を持ち,地方自治について学ぶ機会としましては,第2次子どもの健全育成推進基本計画に鈴鹿市子ども議会の開催の位置づけをしており,平成26年8月に第3回鈴鹿市子ども議会を開催いたしました。この子ども議会では,市内の各小中学校から推薦された児童生徒40人が参加し,子供たちが議員として議場に立ち,男女共同参画の進展や不審者への対応等の市の施策について質問を行っております。
 また,本年は,平成27年3月に策定された第3次子どもの健全育成推進基本計画に基づき,8月に鈴鹿市子ども会議を開催いたしました。この子ども会議では,子供たちが日常の生活の中で気づいた身近な疑問や課題について考え,学校でアンケートを実施したり,写真を撮影したりして作成した資料をもとに,本市をよりよい町にするための考えを市長,議長,教育長と直接話をする場となり,参加した児童生徒からは,学校図書館に広報すずかがあれば,もっと市のことについて勉強ができるなどの具体的な提案が出され,市政に関心を持っている姿が見られました。
 次に,シティズンシップ教育で活用する資料につきましては,平成27年3月に「わたしたちのくらしと政治(鈴鹿市版)」を作成し,鈴鹿市議会事務局が作成しましたDVD資料「おしえて鈴鹿市議会」とあわせて,各小中学校に配布いたしました。これらの資料は,教科書とあわせて活用することにより,選挙の方法等,本市の自治について学ぶことができるように構成されております。
 このほか,小学校3・4年生用の社会科の副教材として,本市の公共施設や産業等について掲載されている「のびゆく鈴鹿市」を作成しており,毎年,市内の全ての小学校3年生一人一人に配布しております。
 次に,子供の自治活動としましては,各学校において特別活動の一環として,児童会・生徒会活動を行っております。校内に選挙管理委員会を置き,立ち会い演説会を開いて,投票で役員を選ぶとともに,代表委員会,いわゆる児童議会や生徒議会において主催する行事や学校生活について話し合い,子供たちみずからの力で楽しい学校生活を築いていこうとする態度と実践力を養っております。
 一方,児童生徒の地域社会活動への参加意欲や参加の実態につきましては,平成26年度全国学力・学習状況調査の児童質問紙,生徒質問紙の中で,「地域や社会をよくするために何をすべきか考えることがありますか」という項目があり,小学校で42.7%,中学校で31.7%が「考えたことがある」という回答をしております。また,「今住んでいる地域の行事に参加していますか」という質問には,小学校で75.1%,中学校で48.0%が「参加している」と回答しており,全てにおいて全国集計値を超えておりますことから,本市の子供たちは,地域貢献の意欲や地域社会活動への参加率については,比較的高いと捉えております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕
○5番(中西大輔君) 答弁のほう,ありがとうございます。今,答弁のほうを聞かせていただいていて,つくっていただいた資料はこちらのほうなんですけれども,中を見させていただきましたけど,こんなことを言うと,つくっていただいたことは非常にいいことだと思うんですけど,中を読ませていただいていて,ちょっとどうかなというふうなところは実感としてあります。
 そして,また地域への参加,また意欲のことについてなんですけれども,小学校よりも中学校のほうが明らかに低下しているということについては,これは鈴鹿市教育委員会としてしっかり考えるところではないかなというふうに思うところです。
 それでは,資料2を映写してください。
〔資料をスクリーンに示す〕
 こちらなんですけれども,ここから,これからの鈴鹿市におけるシティズンシップ教育というところの観点で話をさせていただきたいと思います。
 こちらのほうなんですけど,東京都立川市のほうが作成しております財政白書なんですけれども,以前の質問では,私たち議員有志のほうで鈴鹿市の財政白書を作成しましたよというふうなことを取り上げさせていただいております。
 資料,ちょっと送ってください。
 この資料の中で,やっぱり注目していただきたいのは,立川市の財政白書というものが,「中学生のみなさんが学習補助資料に活用できるように,中学3年生のみなさんが生まれた平成12年度と比較してデータを掲載するとともに,地方財政をはじめ,立川市の平成25年度の決算数値をもとに,税金等の使い道などを解説し,巻末には用語説明を掲載した,やさしい財政白書として発行することといたしました。」という部分です。立川市のほうでは,こちらのほうを,毎年作成する財政白書を,そのときの中学校3年生と学校の先生に配布されているということで,今年度は1,280名の生徒が対象になったということです。
 資料,ありがとうございます。
〔資料の提示を終了〕
 そこで,やはり鈴鹿市もこの取り組みを参考にして,財政課のほうで財政白書を作成していただいて,学校で副読本として使うことを提案したいと思うのですが,鈴鹿市の考え方のほうをお聞かせください。



○議長(大杉吉包君) 教育長。
○教育長(玉川登美男君) それでは,今後の取り組みについてのうちの財政白書の作成と教育への活用の部分について,私のほうから答弁申し上げます。
 鈴鹿市の財政に関しましては,先ほども申し上げましたように,「わたしたちのくらしと政治(鈴鹿市版)」や,本市の行政に係るさまざまな事がらや新しいデータ情報が掲載されている広報すずかを活用して学習していくこととしております。
 鈴鹿市教育委員会としましては,既存の資料の活用を十分に図ることで,子供の実態や市政の現状に応じた学習を推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 企画財務部長。
○企画財務部長(杉野浩二君) 私からは,財政白書の作成についての考え方について答弁をさせていただきます。
 現状といたしましては,財政状況などの情報につきましては,主に鈴鹿市のホームページ上で,予算の概要や決算後の財政分析,決算統計などを公表しているところでございます。また,予算の概要や財政公表などを,広報すずか紙面を活用して掲載を行っております。
 昨今では,総務省におきまして,決算統計データの全国規模での公表が行われ,用語解説なども交え,財政分析ができるようになっております。各自治体が個別に作成しておりました決算統計を一覧にまとめました決算カードにつきましても,全国統一様式で公表されるようになっております。
 三重県におきましても,県内各自治体のデータや財政状況の分析など,比較検証しやすい環境が整備されてきております。
 このような状況でございますので,現時点では,他市が作成しているような財政白書という形での資料作成の予定はございませんが,本市ホームページなどの広報媒体を活用して,財政状況等のわかりやすい情報提供に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕
○5番(中西大輔君) ありがとうございます。
 先ほどおっしゃられていましたが,「わたしたちのくらしと政治」の中で,財政のことがどれだけ書いてあるかというと,ここのところに円グラフが1つ書いてあるだけなんですよね。これでは,やっぱり中学生とかがこれを見て,これからどうなるんだろうと考えられないと思います。
 それで,答弁は特に必要としませんが,やっぱり検討していただきたいのは,そもそも広報すずかのほうも学校図書館に置いてほしいという言葉があるのであれば,広報すずかに掲載する内容自体を中学生ぐらいでもわかるような内容で編集していただくということを提案させていただいておきます。
 時間もちょっと押し迫っておりますので,進めていきますが,重要なのは,このようなシティズンシップ教育を推進していこうというふうに考えたときに,やはり内容自体が広範,広い内容ですし,また時間がかかることは間違いのないところです。そして,冒頭でも言いましたが,やはり地域の大人との連携も重要になることが想定されるわけです。
 私,ことし8月15日,岐阜市で開かれた「「地域再生×高校キャリア教育」集中ゼミ〜「ギフチョウの会」特別講座」というのに参加してきました。岐阜県の職員さんが中心になってやっている勉強会なんですけれども,そちらのほうで中央教育審議会の学校地域協働部会専門委員であり,岐阜県立可児高校教諭でいらっしゃる浦崎太郎先生の講演を,結構長い間,お聞きさせていただきました。実は,昨年度,議会改革特別委員会で,可児市議会さんのほうはお邪魔させていただいて,その際,可児高校との連携をお聞きしていましたので,講演で,特に可児高校で行っている地域課題解決型キャリア教育というものに非常に関心を持たせていただきました。
 わけわかりにくいといけないので,簡単にたとえると,地域医療の課題であれば,高校生と地域の大人の人が参加して,ワークショップで解決について考えていくと,そういうことを作業として行っていくというものになるのですが,浦崎先生はその際,それを教員主導で行うのではなくて,地域の大人が参加して進めることの意義というのを強く訴えられておりました。このあたり,地域の教育力という話とつながるんですけれども。
 コミュニティスクールを進めている鈴鹿市にとって,このような取り組みは参考にすべきだというふうに思います。そう考えたときに,地域課題解決型キャリア教育を実施するということを進めていこうとすると,やはり通常授業で行っていくと,授業時間が詰まっていきますので,土曜授業の活用というのが考えられます。実際に,先ほど出させていただいた文部科学省の方針の中にも,その方向性がきちんと出ています。また,地域の大人や市役所の職員,議員を含めて,協力を依頼して,それらの方々が参加して行っていけば,当然ながら教員の負担も減りながら,大幅に低減しながら実現が可能だというふうに考えますが,教育委員会の考えをお聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 教育長。
○教育長(玉川登美男君) それでは,今後の取り組みについての2点目,土曜授業の活用について答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり,豊富な知識・経験を持つ社会人等の外部人材の協力を得て学習を進めることは,児童生徒にとって,人との出会いにより社会的な視野が広がり,社会参加や自分の将来の展望を持つきっかけになると考えております。例えば,今年度,小学校における土曜授業の教育活動として,学校運営協議会の「地域の絆,情報発信部」という部会で,子供たちが行事の内容や進め方について意見を出し合い,交通安全教室や地域行事である灯りのイベント等を企画・運営する取り組みが進められております。子供たちが企画段階から参画し,司会進行等を行い,地域の方々とかかわる中で,地域の方々から,子供たちが何を感じ,何を考えているのかを聞き,子供たちが主役となるようにしていかなくてはならないという声も聞かれ,地域の方々と子供たちとがともに地域づくりを進めていく姿が見られました。
 このような取り組みを通して,子供たちの社会参加への意欲が高まるとともに,地域への愛着が深まると考えております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕
○5番(中西大輔君) 地域づくりというのは,イベントすることではないですよね。そのことは生活安全部長もよく御存じだと思うんですけれども,やはりこれから教育委員会として取り組んでいただきたいというふうに考えるのは,高齢者のことであったり,防犯であったり,そういうことを子供たちも実際にやっている部分もあるんですけれども,そういういろいろな自分たちの身近にあるものを一緒に考えてやっていくということをぜひ取り入れていただきたいなというふうに考えます。
 先ほどの浦崎先生,講演の中でおっしゃられていたことがあるんですけれども,地域が新たな知識の生産,課題解決力や価値想像力を持っていなければ,地域がどんどん寂れていくということをおっしゃっていました。これから迎える厳しい時代,この中で,やはり社会課題に意識を持って行動する次の世代,自分たちのまちで何ができるか,いろいろな社会的活動を通じて,このまちのために頑張りたいと思う子供をふやさないと,鈴鹿市というのは,持続的で活気のあるまちになっていかない。そのためにも,取り組んでいかないといけないというふうに考えるわけです。そのために,小学校,中学校,発達段階に応じた地域課題解決型のキャリア教育というものを積極的に検討すべきだと私は考えます。
 もう1つおっしゃられていたことで,地域コミュニティの充実と地域の教育力の存在,この2つについては,学力の向上というところとも非常に関係性が高いということをおっしゃられておりました。
 それでは,3つ目の論点のところにいきますが,市内高校との連携についてお聞きしたいと思います。
 シティズンシップ教育にしても,地域課題解決型キャリア教育にしても,身近な地域に愛着を持って,大学進学など高等教育を経て,自分のまちのために活動するという考え方を育成するには,やはりそこまでの過程の中で,小学校,中学校,高校の連携ということが重要になってくるというふうに考えます。それがうまくいけば,例えばほかの地域の大学に進学したとしても,また別の地域に居住したとしても,他の地域から通学しているというふうにしても,鈴鹿に愛着を持つことにつながるのではないでしょうか。ふるさと納税であったりとかは,本来,この文脈で行われるべき政策じゃないかなというふうに思うところです。
 また,構想日本,つい先日なんですけど,ふるさと住民票ということの提案なども行っております。
 高校の連携に関して,市内には,神戸高校,白子高校,稲生高校,飯野高校,石薬師高校,そして私立で鈴鹿高校,それと鈴鹿工業高等専門学校がありますが,今後,鈴鹿市がシティズンシップ教育に力を入れていこうとするときに,やはりこれらの学校と連携をとっていくことが必要だと考えますが,それはできるのか。また,それらの学校と地域社会との連携のコーディネートということについても,鈴鹿市教育委員会として考えられるのか,お聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 教育長。
○教育長(玉川登美男君) それでは,今後の取り組みについての3点目,市内高校との連携について答弁申し上げます。
 現在,市内高校と中学校との連携につきましては,特に進路指導や人権教育,特別支援教育を中心に進めており,外国人児童生徒の進路ガイダンスの開催や進路情報の交流等を行い,生徒が一人一人の適性や希望に基づく進路選択ができるように取り組んでおります。
 シティズンシップ教育の連携につきましては,本市教育委員会としましては,小中学校学習指導要領を踏まえた学習の推進を図るという責務から,小学校段階から中学校段階へと継続したシティズンシップ教育に取り組む中で,基礎基本となる力を育てることに重点を置き,中学校を卒業した子供たちが高校で活躍することを期待しております。
 なお,小中学校における取り組み内容につきましては,市ホームページ,教育委員会だより「遥か」や広報すずか等で発信し,高校の先生方や生徒の皆さんにも御理解いただけるように周知してまいりたいと考えております。
 また,地域社会との連携につきましては,本市では,平成23年に市内全ての公立小中学校がコミュニティスクールとなっており,先ほど取り組み事例を紹介しましたように,各学校の学校運営協議会では,子供の課題や健全育成,学校支援について熟議し,特色ある取り組みを行っております。
 一方で,学校が地域の人々の活躍の場や居場所となっており,学校運営協議会の活動が地域の活性化につながるのではないかと期待しております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕
○5番(中西大輔君) やっぱり,例えば鈴鹿市は今,地域医療の課題というのがありますよね。小児科の24時間体制がなくて,10時半以降はほかの三重病院であったりとか,四日市の総合医療センターに行ったりするという課題がありますけど,そういうことにしっかり向き合って,どういう勉強をして,その解決のためにはどういうことが必要なのかという勉強をしていく。その課題意識を持つからこそ,初めて勉学の意欲もできる。そして,自分がこのまちのために戻ってこようとなったときに,初めてそういう医師不足の問題ということの解決の一つになるんじゃないですかね。そういうことにしっかり取り組んでいかないと,鈴鹿市というのは足元がふらついていくだけになってしまうのでないかというふうに危惧しております。
 そこで,最後に,シティズンシップ教育を地域課題解決型キャリア教育などと関連させながら,市民の力,地域の教育力で行っていくということは,何度も言っておりますが,鈴鹿市の子供たちの学力向上はもちろん,鈴鹿市としての地域力の向上,つまりは今後の地方創生にとっても非常に重要だと考えますが,市長と教育長それぞれ考えのほうをお聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 教育長。
○教育長(玉川登美男君) それでは,再質問のシティズンシップ教育を市民の力,地域の教育力で行うことについて答弁申し上げます。
 シティズンシップ教育に取り組むに当たりましては,小中学校の学習指導要領を踏まえ,必要に応じて豊富な知識・経験を持つ社会人等の外部人材の協力を得て進めております。例えば,現在も市内小中学校で,シティズンシップ教育の一つとして鈴鹿税務署の職員の方などを講師とする租税教室が行われており,租税の意義や役割を正しく理解し,健全な納税者意識を養う学習が行われております。
 このように,外部人材の協力を得て,専門的な見地から御指導いただくことにより,子供の学びが広がり,学力向上につながることが期待できますことから,今後もシティズンシップ教育の内容を精査し,必要に応じて外部の方に講師をお願いしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 市長。
○市長(末松則子君) それでは,再度の御質問に答弁を申し上げます。
 シティズンシップ教育につきましては,ただいま教育長が答弁をいたしましたように,子供たちが社会に積極的にかかわろうとする態度を育成するため,さまざまな機会を捉えて進めてきております。このような取り組みは,今後,本格的に進展をいたします人口減少社会において,持続的なまちづくりを目指す地方創生の観点からも大きな意義を有するものと考えております。
 そういった中で,シティズンシップ教育というものを進めておりますけれども,一方で,キャリア教育につきましては,平田野中学校と鈴鹿高専が連携をさせていただいて,授業を行ったり来たり,交換をして学んでいただいたり,あるいは神戸小学校,神戸中学校,神戸高校という枠組みの中で,地域も交えてキャリア教育をしていただいているというような,そういう経緯もございます。今後,シティズンシップ教育も含めて,キャリア教育同様,そのような取り組みをしていくということは,大変重要なことではないかなというふうに考えておりますので,そういった観点も含めて,今後の「鈴鹿市総合計画2023」で掲げております将来都市像の実現に向けましては,行政力,また市民力を今まで以上に高めて,地域全体でまちづくりを行い,子供たちがそういった環境の中で育っていただけるような教育に向けても進めてまいりたいと思っております。
 鈴鹿市といたしましても,コミュニティスクールや学校運営協議会,こういったことの中で,地域としっかりと連携をさせていただく中で,次世代を担う子供たちの育成について考えてまいりたいと思っておりますので,今後もよろしくお願いを申し上げます。