2010年6月定例会一般質問
「地域公共交通計画について」


 それでは,次の質問のほうに移らせていただきます。
 鈴鹿市地域公共交通総合連携計画についてですが,3月議会で,私,質疑のほうでさせていただきましたが,この計画に関連して。その際に,もう稲生地区のほうで,地域公共交通について問題点というか,声を聞いたということをお伝えしました。その際,質疑に関連して,答弁としては,市民の意見の取り扱いについて,ヒアリング調査やパブリックコメントを行っていること,連携計画の周知については,ホームページや地区市民センターへ配備をすること,計画は広報に 掲載するということの答弁をいただきました。
 その後,せんだって5月に,若松地区のほうで,若松地区地域医療を考える集いというのが開かれまして,その場,当日80人近い市民の方々がいらっしゃいました。また,私含め,原田議員,市川哲夫議員,薮田議員と,4人の市議会議員も出席していまして,その際に出ましたのは,医療の集まりだったんですけれども,やはり質疑応答のときに,この地域医療を活用する中で,やはりこの地域公共交通も非常に不便であるという声がまた出ました。そのことについて,稲生地区のことも考え合わせれば,市民のこの潜在的なニーズというのは,実は行政が考えている以上にあるんではないか,連携計画つくっていただきましたが,本当にそのままでいいのかというふうなところの疑問点が出てくると思います。
 3月議会でも,連携計画の説明会を公民館で行っていただいて,市民の意見を吸い上げていただいたらどうかというふうなことなども言いましたが,今回,また同じような状況で出てきた市民の言葉に対して,市としてどのように考え取り組んでいくのか,改めて問いたいと思います。
 私は,地域に入り,計画の説明会を行い,同時に意見を収集して,連携計画に基づく形で実施計画の修正,また追加等も考えるべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。

○議長(野間芳実君) 産業振興部長。
             〔産業振興部長 林 治門君登壇〕
○産業振興部長(林 治門君) それでは,私からは,鈴鹿市地域公共交通総合連携計画につきまして,御答弁を申し上げます。
 まず,市民の意見を聞くために,各地域で説明会を開催することは考えているのかという点についてでございますけれども,地域公共交通総合連携計画につきましては,鈴鹿市地域公共交通会議におきまして,検討,協議をいただきながら,平成22年,この3月に策定をしたものでございます。
 この連携計画づくりに際しましては,広く市民の御意見が反映できますように努めてもまいりました。
 本計画を御審議いただきました地域公共交通会議には,公共交通利用者の立場から,鈴鹿市自治会連合会や鈴鹿市老人クラブ連合会,鈴鹿市生活学校の代表の皆様に委員として参画いただいておりますし,計画の素案を市民にお示しし,パブリックコメントも実施をいたしております。
 計画策定後の周知につきましては,計画を市のホームページに掲載いたしますとともに,各地区市民センターや市役所本館4階の情報公開コーナーでごらんいただけるようにしております。
 こうした情報を広報すずか6月5日号にてお知らせもいたしております。
 また,連携計画に基づきます公共交通の活性化事業につきましては,その実施に向けまして,自治会を含め,関係団体との調整も必要となってまいりますし,今後,公共交通会議の場でも事業の進め方等について,協議をしていくこととなっておりますので,そのような機会に,市民の皆様から御意見をいただけたらと いうふうに考えてもおります。
 さらには,こうした事業につきましては,本年度から3カ年をかけて取り組んでまいりますが,その実施効果については,関係地域の方々の御意見をいただきながら検証を行ってまいりたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても,このようなことから,市民への説明会を開催するということにつきましては,現在考えておりませんので,御理解賜りたいと存じます。
 連携計画策定に当たりましては,議員も御承知のとおり,市民の移動実態や公共交通に対する考え方を把握するため,市内中心部など,比較的交通の利便性の高い地域ではアンケート調査を実施し,周辺部で公共交通の利便性の低い地域ではヒアリング調査であるグループインタビューを実施し,こうした調査結果を分析し,地域における公共交通の課題とニーズを把握しました上で,本市の公共交通のあるべき方向性と実現,方策を占めさせていただいたところでもございます。
 一方,議員御指摘の公共交通に対します市民個々のニーズに関しましては,確かに市内各地域において,それぞれに存在しているかとは存じますが,個別的なニーズを公共交通サービスによって満足させることは大変難しいのではないかなというふうに思っております。
 連携計画に基づく事業につきましては,先ほど申しましたように,事業を具体化する中で,あるいは検証を行う中で,市民の交通ニーズに,より的確にこたえられるよう,必要に応じて修正を図ってまいりたいというふうに考えておりますので,御理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
 以上でございます。

○議長(野間芳実君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) それは3月議会のときも同じような答弁,別の席に座ってらっしゃる方からお聞きしたんですけれども,ともかく,一番大事なことは,これ,仮に市長が車座トークで同じことを市民から聞いた場合に,どうされますか。行政の方は,市長の言葉であれば,それは聞いてやります,そういうふうなことでいいんですか。4人の議員が公の場所で,市民の方が公の場所で自分で発言されたことに対して聞いてきたことを伝えてるわけですよね。そういうふうな言葉に対して,行政としては行いませんと。
 該当する地域というふうなことから考えれば,今,説明いただいたところの地域というのは,連携計画の中に載っている地域についてであって,今,若松地区というのは,聞き取りのヒアリング調査も入っている地域ですけれども,その場所で行われたヒアリングに対して何のアクションもない。意見は聞きました。でも,それに対しての説明もない。私らの意見がどうなったんやろ。そういうふうな取り組みでいいのかと思うんですね。
 ですから,少なくとも,このヒアリングを行った地域がありますが,そこでは少なくても,最低限でも連携計画の説明会等開くべきだと思うところです。
 また,このPDCAサイクルをよく言うんですけれども,もう計画つくりましたと,それをもとに進めましょうといった時点で,このPDCAサイクルって回り始めていると思うんですけれども,そういうふうなところも,やっぱりしっかり考えていただきたいということですね。
 その点について,市長,このままでよろしいのかどうか,今,部長の答弁で,市長の考えということでよろしいのか,ちょっと確認でお聞かせいただきたいと思います。


○議長(野間芳実君) 副市長。
○副市長(角南勇二君) 市長のお考えをということでございますけれども,私,地域公共交通総合連携計画を取りまとめました鈴鹿市地域公共交通会議の会長を務めさせていただいておりまして,また,副市長として,市長を補佐する立場でもございますので,私のほうから答弁をさせていただきます。
 連携計画の説明会を地域で開催をいたしまして,市民の意見を聞いて,修正すべきではないかというようなお尋ねでございますが,先ほど産業振興部長からも答弁をいたしたところでございますけれども,この連携計画の策定に当たりましては,アンケート調査やヒアリング調査を実施いたしまして,地域における公共交通の課題とニーズを把握した上で,自治会連合会,あるいは老人クラブ連合会,生活学校の代表の方々と公共交通の利用者の方々にも参加をいただいた地域公共交通会議で御議論をいただいて,また,パブリックコメントを実施して,市民の方からの御意見もちょうだいした上で,本年3月に取りまとめたものでござい ます。
 そして,計画の内容につきましては,市のホームページに掲載するとともに,各市民センターなどでも閲覧できるようにしてあるというところでございます。
 そうしたことから,現在は,この計画を具体化する段階でございますので,改めて,その計画そのものに対する御意見をちょうだいするために,計画の説明会を開催するということは考えてございません。
 ただし,計画の具体化,あるいは検証するに際して,市民の御意見をちょうだいすることの重要性については,十分に認識しているところでございます。
 今後,事業を進めていく中で,あるいは事業を検証する際に,必要に応じて計画策定時にヒアリング行った地域も含めまして,関係地域の方々には説明をし,あるいは公共交通会議の場でも御意見をいただきたいというふうに考えております。
 先ほど議員のほうから,実施計画の追加修正はという話がありましたけども,連携計画自体は,どっちかというと,基本計画みたいなものでございまして,それを具体的にどうするかは,まさに今から,いろんなところを具体化する作業の中で決めていきますので,そういうときにも,いろんなところから御意見をいただいて,検討していきたいというふうに考えておりますので,御理解賜りますようによろしくお願い申し上げます。

○議長(野間芳実君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 今,いろいろお話いただいたんですけれども,あわせてちょっとずっと思ってたのが,よく鈴鹿方式と言われるんですけど,鈴鹿方式というのは,最初に市民の委員を集めました。パブリックコメントしました。アンケートしました。それで計画をつくりました。しかも,その後は,もうほとんど聞かないというふうなことになるのかなと思ったりしてるんですけれども。
 先ほどの,例えばパブリックコメント一つとっても,例えば地域公共交通を必要としていくであろうという人たちというのは,これから高齢者の方々ですよね。高齢者の方々というのは,そもそもパブリックコメントって何やなというふうな人もたくさんいるわけですよ。
 そういうふうな中で,広報に出てる,そういうふうなことをパブリックコメントを出したことで,どういうふうに計画とかが変わっていって,自分たちのこういうふうな考えが生かされていくのかというのがよくわからない状況で,言葉だけが先行しているというのは非常に問題があるんじゃないかなと。実際パブリッ クコメント2件しか出てないですよね。
 私,傍聴行きましたが,1人,お一方と,あと2件しか出てない。逆に言うと,出しにくいんですよね。あの公共交通計画を,この連携計画を見て,じゃ,高齢者の方が,これで私らの地域のこと,どうなってるんやとわかるかといったら,多分わからないと思うんですね。それじゃ,だめじゃないですかと。じゃ,わかりやすくするためにはというふうになったらどうかと言えば,最低でも,やっぱり聞き取り調査をやってるところについては,やっぱり入って,説明していく,それが本当に市民のための行政じゃないかなと思うんですよ。
 やはり,これ,多分このまま進めても,平行線だと思いますので,このあたり,ぜひ,ちょっと考え方を変えていただきたいなと。パブリックコメントとか,いろいろ言葉を使って市民の意見を聞きましたっていうふうなことは,やめましょう。実際に,それをやってできたやつも,もう1回説明に入ってもいいわけじゃないですか。そういうふうにしてやっていく,そこでも,また同じじゃないですか。できた計画に対して,また,ああ,こういうのできましたと。説明を聞いて,ああ,私らこう思うわというふうに素直な意見が出てきたら,それに応じてできる範囲で,また対応していく,それでもいいわけじゃないですか。それもある意味,PDCAサイクルのうちの一つだとは思うんですけどね。そういうことをぜひ考えていただきたいなと思います。