2009年6月定例会一般質問
「ユビキタス社会への対応について」


 それでは,二つ目の質問に移ります。
 第5次総合計画中の中,単位施策60で,ユビキタスネット社会の対応がありますが,それに関連しての質問となります。
 まず,そのような社会に対応するための方策の一つとして,公民館へのネット環境整備があると思いますが,そのことについてお聞かせください。
 行政は,情報弱者を市民の中につくらないためにも,インターネット接続環境を生涯学習とまちづくりの拠点となる公民館に,責任として整備するべきと考えますが,その現状について,お聞かせください。
 特に最近,近年には,特産品などの地域情報をインターネットを活用して提供している現状が広がっていることから考えれば,このように公民館を中心として地域情報がホームページなどを通じて発信される可能性が高くなると考えますので,よろしくお願いします。


○議長(大谷 徹君) 文化振興部長。
             〔文化振興部長 坂尾富司君登壇〕
○文化振興部長(坂尾富司君) 私からは,中西議員のユビキタス社会への対応についてのうち,公民館へのネット環境整備についての御質問に,御答弁を申し上げます。
 ユビキタス社会とは,いつでも,どこでも,だれもがコンピューターネットワークにより,さまざまなサービスが提供され,人々の生活をより豊かにする社会とのことであります。
 現在,パソコンの普及率は年々向上しており,特に若い世代では,生活の必需品となっているようでございます。
 本市では,情報化社会に対応すべく,公民館などにおいて,パソコン講座を開設したり,また,現在,8館の公民館において,情報技術の習得,向上のため,自主的なサークル活動も行われております。
 そこで,公民館への来館者向けネット環境整備,パソコンの配備についてでございますが,現在,白子及び愛宕公民館では,図書コーナーにパソコンが配備さ れております。このパソコンは来館者にも開放され,インターネットによる情報検索も可能となっておりますが,現時点では,その利用頻度は極めて低い状況で ございます。
 また,本年2月から,各公民館だよりの情報を市のホームページにも掲載し,各家庭からでも,全公民館のサークル募集やイベント情報をごらんいただけるこ ととしましたが,その情報収集のために公民館を訪れ,配置されているパソコンを使用することは,ほとんどないようでございます。
 このような状況から,パソコンの設置につきましては,今後の利用状況を観察しつつ,また,地域のニーズも考慮しながら判断してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りますよう,よろしくお願いをいたします。
 以上でございます。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) ありがとうございます。
 利用数が少ない,また,そこから情報収集のために活用されていないというのは,今,いろいろ広まっているけど使われていないではなくて,逆転の発想で,使えることを知っている年配の方が少ないというふうな発想に転換して,行政というのは施策,いろいろ行っていくべきだと思います。確かにコンピューター普及していますが,それを持ってるのは,ある程度,年齢,また,関心のある方になってきます。問題は,ユビキタスネット社会ということは,そういうふうな広まってくる情報社会に対して情報弱者となっている,例えばひとり暮らしのお年寄りにしてもそうですが,いろいろな方に対して,どのように情報提供していくかということになってくるわけですね。
 そういうふうに考えると,現状,公民館長用に使われている外部のネット接続環境と,庁内LANの2ラインが,どちらも各公民館にあると聞いています。既存の設備があるのですから,それを活用して,だれもがインターネットに触れられるような環境整備に取り組んでいくべきだと思いますので,そのことを提案させていただきます。その際には,ぜひ,地域からの声ですね。それを黙って待つのではなくて,よりこのような社会に対応するために提案しながら,耳を傾けていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。
 それに,また関連する形にはなりますが,文書データ化の方にちょっと話を移させていただきまして,文書,今の行政情報について,いろいろある文書のデータ化とデータベースの作成について質問させていただきますが,従来から現状,現状はもうインターネットふえてますので,いろいろそういうふうな対応になってきている文書も非常にあるのはよくわかってるところなんですが,紙ベースの保存はもちろんですが,市民への情報提供サービス向上のためにも,従来からの行政文書だけではなくて,いろいろ各課で把握しているイベント情報などのチラシも含めて,できるだけ過去にさかのぼって情報をデータ化,文書PDFファイル化して,それらに適切にタグをつけて,データベースを構築することで,市民が行政情報へアクセスすることが容易になって,市政への参画ですね,そういうことが促進することになり得ると考えますが,行政情報のデータベース化についての考え方は検討されているのか,お聞かせください。
 ファイル化に関してなんですけれども,コスト面で考えれば,今,市販のスキャナで十分に対応することが可能です。PDFファイル化するボタンを押せば,そのままスキャナで読み込みながらPDFファイル化できますので,ものとしてはさほどかかりません。かかるとすれば,人員の部分であって,それは現在の経済情勢と雇用情勢とを考えれば,緊急雇用対策の対象となるような行政からの雇用創出となり得ると思いますが,そのあたりも含めて,いろいろお聞かせいただきたいと思いますので,お願いします。

○議長(大谷 徹君) 総務部長。
○総務部長(舘 哲次君) 私からは,2番目の2点目,文書データ化とデータベース作成に関する御質問につきまして,お答えを申し上げます。
 まず,本市の文書電子化の現状についてでございますが,文書事務の高度化・効率化を図り,正確,かつ迅速な行政サービスを行うため,本市におきましては,平成14年4月より,庁内LANを利用した文書管理システムを導入いたしております。従来,紙で作成していたものを電子的に決裁処理することができるシステムでございます。
 その内容につきましては,文書の収受及び配付,起案,会議,及び合議等の文書の処理,文書の施行及び完結,保存,廃棄までの一連の事務処理等,すべて電子文書として登録できる環境が整っておりまして,このシステムによりまして,一元的な文書管理事務を行っているものでございます。
 御質問の文書データ化でございますが,この文書管理システム導入後は,基本的に,このシステムを利用し,文書管理を行っておりますことから,各種の電子データとしての蓄積がされております。今後,本システムのさらなる活用を図ってまいりたいと存じます。
 なお,現行の文書管理システムは,本格稼働から既に7年が経過をしておりまして,数年後には,新システムへの移行を検討する必要も出てまいろうかと思っております。
 したがいまして,新システムの検討の際には,御提案の内容につきましても,検討課題の一つとして考えてまいりたいと存じます。
 また,情報公開条例におきましては,市民が市政に関する情報を迅速かつ容易に得られるよう情報提供に関する施策を推進しなければならないと,このように定めております。そのため,市政情報化に設置しております情報公開窓口におきましては,計画書,報告書,議事録等の行政資料を収集し,閲覧に供すること等により,市民に対する情報提供を行っているところでございます。
 今後のデータベース化を考える上でも,行政資料の収集が前提となるものでございますので,さらに行政資料の収集充実に今後も努めてまいりたいと,このように考えております。
 また,電子化された行政情報の提供をホームページで行っていることは御承知いただいているとおりでございます。市民参加の推進を図る上では,情報共有は重要なことでございますので,電子データの利用も含め,情報提供の推進に努めてまいりますので,御理解をいただきますように,よろしくお願いをいたしま す。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 情報公開については,公開できるものと公開できない部分というのが,どうしても個人情報の関係で出てくるというのもあると思いますが,そのあたりにつきましても,どのようにしていくのがいいのかということも含めて,ぜひ進めていただきたいなと思います。
 その際に,今,文書の方なんですけれども,ある年限が来た場合に,その文書を廃棄するかどうかというふうなことも検討というか,あるというふうにも聞いてますが,ともかく重要なことは,これから先,30年,40年先に,どのような意思形成過程で政策が決定されたのか,そのことがやはりわかるようになっているということが重要ではないかと思います。
 そのようなことですが,何年か前にも質問の中で言わさせていただきましたが,千代田区の図書館の中で,そこはもう指定管理でやってますが,行政情報の方を蓄積の方に入っているというふうになってます。
 今,答弁の中で,平成14年から利用している文書管理システムの方が,あと数年後には新システムに移行するということを検討されているということですが,行政資料の収集も含めて,積極的に過去の文書についてもデータ化して,資料として残していっていただきたいなと思います。
 それで,1点ちょっとお聞きしたいんですけれども,市政情報課の方で検討されている内容になると思うんですけれども,先ほど設置されてる公民館での利用数は少ないということを出ましたが,市政情報課として,パソコン講習の方向性をどのような形で今行ってるのかということをお聞かせください。


○議長(大谷 徹君) 総務部参事。
○総務部参事(清水 潔君) パソコン講習ということでございますけども,現在は,NPOの法人の方と連携をとりまして,私の方の役割としまして,機器と それから会場を提供し,それでNPO法人の方に関しましては講習会をやっていただくという形で,図書館を利用しまして講座を開催いたしております。
 以上でございます。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 済みません。NPOの方と共同してということはわかったんですけれども,内容については,どういうふうな形になっているのかお聞かせください。

○議長(大谷 徹君) 総務部参事。
○総務部参事(清水 潔君) 内容につきましては,以前,IT講習会というのがございました。それを基本といたしまして,初心者向けの講習,それから,発展的にエクセル,ワードといったものの講習を行っております。
 以上です。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) そちらの講習の方,今の公民館の現状を考えれば,使っている方もいらっしゃるとは思いますが,使ってない方もいらっしゃるというふうなことを考えると,そのような講習の方向性をどのように情報にアクセスして活用していくのか,情報の集め方ですね。そういうふうなことを,そういうふうな,どういうふうに検索,エンジンを使って,いろいろなキーワードから自分たちのやりたいことを探すのかなどということを公民館のそれぞれのサークルご とに,例えば実施するというのはどうかと思います。
 そういうふうな中で,あわせてメディアリテラシーにも配慮しながら,そういうふうな講習に重点を置くべきではないかと考えますので,検討の方,よろしくお願いします。
 また,先ほどの単位施策60に関連してですけれども,それの上位になります第5次総合計画の第2期行財政経営計画中,施策22では,情報通信インフラの活用と次世代への対応というふうな項目がありまして,そこでビジョンとして,いつでも,先ほども出ましたが,いつでも,どこでも,だれもが情報を習得し,共有することができる情報格差のないまちになっています。ミッションとして,市民みんなが情報通信ネットワークを容易に利用できる情報基盤の整備を行いますとありますから,今,現状どういうふうに,この施策について達成していくように考えているのか,お聞かせください。


○議長(大谷 徹君) 総務部参事。
○総務部参事(清水 潔君) 情報格差,いわゆる情報デバイドということでございますけども,先ほども申し上げましたが,現在といたしましては情報,そういったパソコン,そういった経験の少ない人,あるいは高齢者等につきましても,そういった扱いになれてない方を対象にいたしまして講習会をやっておると。 そういうとこら辺が現状でございます。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 今おっしゃられたようなことをぜひ生涯学習課,公民館の方と,市政情報課の方で連携をとっていただいて,より情報弱者の方に優しい政策,また,施策の方を推進していただくように提案させていただいて,私の質問を終わらせていただきます。

○議長(大谷 徹君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
 この際,暫時休憩いたします。

 再開は14時50分といたします。
            午 後  2 時 39 分 休 憩